語るほどに、遠のく

 

おおむね晴れ。30度。大暑。

7時に起きる。

朝餉は、バナナとヨーグルトのジュース、味噌汁(人参、小松菜、サツマイモ、玉葱、豆腐、エノキ)、BLTサンドイッチ、紅茶。食後にアイスコーヒー。

ルドヴィコ・エイナウディの『Seven Days Walking : Day 5』。冬の日の山歩きをテーマにした小品集は7日間で、これは5日目の音楽。エイナウディは音楽の商業世界にあって、なぜか遠くにいる。ザ・ローリング・ストーンズが、ロックのメインストリームを歩みつつ、商業世界のただ中に身を置いていつつも、どんなロックンロール・バンドより遠くにいるのと似ている。その距離感は、エイナウディの音とつながっている。僕らが彼のピアノに耳をそばだてるのは、その距離が珍しいからだが、具体的にその感じを指摘するのはむずかしい。

わずかにぺシミスティックをはらんでいるのに、連なる音は鎮静的でふわふわしている。落ち着きそうで、堕ちない。世界でいちばん軽い模型飛行機が、地表13センチくらいの上空をずっと飛び続けている。端から端までが200メートルくらいの翼は重さが4グラムくらいで、誤差のような世界を上がりもせず下がりもしない。はるか彼方へ飛んで行ってしまい、戻ってくる気配はないのに、僕らにはその模型飛行機がいつまでもくっきり見えているのだ。

そんな感じ。って、どんな感じだ?

遅い昼餉は、チーズバーガー、チキン、アイスコーヒー。

京都アニメーションの建物に火を放った男の足跡を、NHKが辿っている。缶とか台車を実際に買ってきたかして、それらをただ2秒ほど映している。見せるほどの映像とも思えない(缶を乗せた台車を押している監視カメラの実際の映像はすでに見せられている)。その具体性は何に寄与しているのか。演出が、ただ不気味だ。

7キロをジョグ。汗みどろ。

夕餉は、かしわ肉の付焼き、アジの一夜干し、キャベツとパプリカのサラダ、味噌汁(人参、玉葱、エノキ、揚げ)、玄米ご飯、麦茶。食後にロールケーキ、アイスコーヒー。

AppleがOS群をアップデートしている。Mojaveは10.14.6、iOSは12.6へ。

 

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愁眉のこと

 

おおむね雨。26度。

7時に起きる。

朝餉は、ヨーグルトと蜂蜜をかけたバナナ、味噌汁(人参、小松菜、玉葱、サツマイモ、豆腐)、BLTサンドイッチ、紅茶、豆乳。食後にアイスコーヒー。

ベランダを開けていると、冷たい風が流れてくる。雨が上がりそうになると、また脚を早める。終日、その繰り返し。

参院選の結果を受けて首相が会見をしている。改憲など今後のことを話している。一方、民放のキー局は軒並み、お笑い芸人の不祥事がらみの社長会見を中継している。2時間を当てるほどの由々しき問題らしい。

昼餉は、かき揚げ蕎麦。

 

 これは友だちのミスティの話なんですが、あるとき昼寝から起きたら顔の脇が猛烈にかゆくなっていたそうです。ちょうど耳の付け根のあたり。その日は、かゆいところを家具にこすりつけて過ごしたそうです。居眠りするたびに、目がさめたらかゆみは消えているだろうと期待してね。だが、決してそうはならなかった。そんな状態が何週間もつづいたんです。

 いろいろな治療を試みたが、どれも効き目がなかった。かゆみはいつまでも消えなくて、ミスティはかゆみとともに歳を重ねていったんです。

 わたしだって、近所の猫に悩まされたり、恋人との間に問題を抱えたり、自分を哀れんでしまうことはありましたよ。それでもね、ミスティと話をしながら、彼女が手近なものに頭をこすりつけるのを眺めていると、ああ、自分はなんてちっぽけなことでくよくよしてたんだろうと気付かされるんです。

 ミスティはある晩この世を去りましたが、最後の最後まで、はじめてかゆみに襲われたときと同じように夢中で頭をこすりつけていました。人生の大半を猛烈なかゆみとともに過ごしたわけです。だからといって、ふさぎこんだり、やりたいことをがまんするようなことはなかった。ほかの猫だったらかゆみに屈服したでしょうが、ミスティはそうじゃなかったんですよ。

――『転がる猫に苔は生えない』より

 

夕餉は、焼き茄子とオクラ、味噌汁(人参、小松菜、玉葱、サツマイモ、豆腐、エノキ)、ジャコと小松菜と椎茸のペペロンチーノ、麦茶。食後にアイスコーヒー、パイ。

 

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喉元を過ぎれば

 

曇り。29度。

7時に起きる。

朝餉は、ヨーグルトをかけたバナナ、味噌汁(人参、玉葱、ジャガイモ、小松菜、豆腐、エノキ)、BLTサンドイッチ、紅茶。

NHKの将棋と囲碁のトーナメント。将棋は、里見香奈 女流五冠が高崎一生六段に勝つ。ずっと攻め込まれていたのに、どの一手にも逆に攻めの要素があって緩まなかった。囲碁でいうところの中押し勝ち。

女房によれば、去年の今頃はとんでもない暑さに晒されていたそうな。僕にその記憶がこれっぽっちもないのは不思議だが、去年の21日を見たら39度と書かれていてのけぞる。そんな日に、長浜へ行ってモデルハウスを見学している。

昼餉は、チョコレートパイとアイスコーヒー。

10キロをジョグ。汗だく。

この一年、今後の住処についてずいぶん話したようで、その実、なにも決まっていない。機が熟したら、きっとその兆候があるはずだから、それに備えて身軽にしておこう、と言ったのは一昨日あたりのこと。兆候ははっきりそれとわかるものだろうか。女房はそのことを心配する。

ほんとに身軽になれるものだろうか、僕はそっちのほうが心配だ。それがなければ訪れるものも訪れない。

夕餉は、納豆オクラ、玉葱とオクラ、人参、サツマイモのかき揚げ、味噌汁(人参、玉葱、小松菜、豆腐、エノキ)、玄米ご飯、麦茶。食後にチョコレートパイ。

参院選は、自民が票を減らし、立憲民主が伸ばした。新党のれいわ新選組が2議席を獲得している。歴代2番目という低い投票率にも関わらず、保守は改憲に必要な議席に届かなかった。

 

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Águas de março

 

雨のち曇り。29度。

7時に起きる。

朝餉は、バナナ、味噌汁(人参、玉葱、小松菜、豆腐、エノキ)、BLTサンドイッチ、豆乳、紅茶。食後にコーヒー。

昼餉は、チーズトースト、シリアル、コーヒー。

10キロをジョグ。汗だく。

女房は期日前投票へ。住民票がこちらにない僕は棄権。

『三月の水』はWaters of Marchの直訳だが(ポルトガル語がわからない哀しみよ)、複数形だから雨でもいいんじゃないかとか、わかったようなわからないようなことを言う人もいるけれど、ここはやっぱり水がふさわしい。

三月の水。

それに続く歌詞の連なりを読めばわかる。雨も含めた水なのだ。英語詞も作ったジョビンの語感をうんぬんするのは馬鹿げた行いだ。それを聴けば、彼の世界の混じり気がとても美味しそうだ。腐臭も死も裏切りや殺しさえ、その一員としての場を与えられ、佇むことを許されている。そんな詞は、南米人のどこかに流れている水脈だと思う。メキシコ人のオクタビオ・パスにもそれはもちろんある。

 

WATERS OF MARCH

 

a stick, a stone

it's the end of the road

it's the rest of the stump

it's a little alone

it's a sliver of glass

it is life, it's the sun

it is night, it is death

it's a trap, it's a gun

the oak when it blooms

a fox in the brush

the knot of the wood

the song of the thrush

the word of the wind

the cliff, a fall

a scratch, a lump

it is nothing at all

it's the wind blowing free

it's the end of a slope

it's a beam, it's a void

it's a hunch, it's a hope

 

and the riverbank talks

of the waters of march

it's the end of the strain

it's the joy in your heart

 

the foot, the ground

the flesh and the bone

the beat of the road

a slingshot stone

a truckload of bricks

in the soft morning light

the shot of the gun

in the dead of the night

a mile, a must

a thrust, a bump

its'a girl, it's a rhyme

it's a cold, it's the mumps

the plan of the house

the body in bed

and the car that got stuck

it's the mud, it's the mud

a float, a drift

a flight, a wing

a cock, a quail

oh, the promise of spring

 

and the riverbank talks

of the waters of march

it's the promise of life

it's the joy in your heart

a point, a grain

a bee, a bite

a blink, a buzzard

a sudden stroke of night

a pin, a needle

a sting, a pain

a snail, a riddle

a wasp, a stain

a snake, a stick

it is john, it is joe

a fish, a flash

a silvery glow

the bed of the well

the end of the line

the dismay on the face

it's a loss, it's a find

a spear, a spike

a point, a nail

a drip, a drop

the end of the day

and the river bank talks

 

of the waters of march

it's the promise of life

it's the joy in your heart

the end of the road

a little alone

a sliver of glass

a life, the sun

a night, a death

the end of the run

 

and the river bank talks

of the waters of march

it's the promise of life

it's the joy in your heart

 

夕餉は、鳥の唐揚げ、味噌汁(人参、玉葱、小松菜、豆腐、エノキ)、炒飯、麦茶。

 

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濃淡だけで

 

雨。24度。

7時に起きる。

朝餉は、大学イモ、レタスとキュウリ、パプリカ、トマト、コーン、カニカマのサラダ、味噌汁(人参、玉葱、小松菜、豆腐、エノキ)、ベーコンと目玉焼き、トースト、バナナとヨーグルトのジュース、紅茶、麦茶。

なんと涼しいこと。ハグロトンボたちが、ここぞとばかりに。

囁きとか呟きとか、息のような声が聞こえるだろうか?

耳を澄まさずとも、聞こえるだろうか?

'81年のライブ音源がジョビンの部屋で見つかったのが21世紀に入ってから(見つかったという語感がなんだかピンとこないのだが)。ミナスジェライスのベロ・オリゾンチで行ったソロ・コンサートはピアノの弾き語りだった。

『Em Minas Ao Vivo Piano e Voz 』のジョビンは、時にボソボソと口ごもるように歌っている。ボサノバにとどまらないさまざまなフォームをインフォーマルに生み出している。その空間を見事に捉えている名盤だ。

昼餉は、チーズトーストを少し。フレンチフライとコーラ。

フランシス・レイ、エンニオ・モリコーネ、バート・バカラック、ミシェル・ルグラン、アントニオ・カルロス・ジョビン――その名前を前にすると、言葉を失う。

夕餉は、味噌汁(人参、玉葱、小松菜、豆腐、エノキ)、トマトソースの野菜とベーコンのパスタ、麦茶。食後にアイスクリーム、ナッツ。

 

岳父が遺しし 庭に濡れるや 羽黒の蜻蛉

 

 

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Brasileiro in NewYork

 

雨。27度。

7時に起きる。

朝餉は、レタスとトマト、キュウリ、コーン、カニカマのサラダ、味噌汁(人参、玉葱、小松菜、豆腐、エノキ)、ゆで卵をはさんだバターロールパン、バナナとヨーグルトのジュース、アイスコーヒー、麦茶。

本が届く。エレーナ・ジョビン著、国安真奈訳『アントニオ・カルロス・ジョビン ボサノヴァを創った男(原題:Antonio Carlos Jobim : um homem iluminado)』(青土社)。

巻末の山下洋輔さんの文章を真っ先に読んで、ガツンと頭を殴られる。喩えではあるが、僕にとってはほんとに一発食らった拳固だ。目が覚める。

その文章の中で、ジョビンから一発食らったことを山下さんは書いていらっしゃる(もちろんほんとに食らったわけではない)。要するに、僕らは暢気すぎるということらしい。歴史は勝者が書くものだが、だからこそというべきか、真逆のことを想像して読むべきなのだ。

昼餉は、チーズとゆで卵のロールパン、麦茶。

小止みを見計らい、8キロをジョグ。

最晩年の『Passarim』や『Antonio Brasileiro』を聴くと、ジョビンは特にボサノバを意識して作曲していたわけではないことがよくわかる。彼は、ブラジル生まれの作曲家として生きていたのだった。

「僕の作品の八割は、ボサノヴァとはなんの関係もないものだ」

ジョビンのこの言葉は、そのとおりの意味で受け取るべきだ。なんの虚飾もそこにはなかった。

一方、ジャズと交わることで、彼はどれほど落胆し、怒っていたことだろう。歴史の無神経を思わずにはいられない。ジョビンの言葉は、常に両面を照らす儚い光のようだ。

夕餉は、キュウリとワカメとカニカマの酢の物、揚げたサツマイモの野菜あん掛け、納豆、味噌汁(人参、玉葱、揚げ、豆腐、エノキ)、玄米ご飯、麦茶。

 

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come rain or come shine

 

おおむね晴れ。31度。

7時に起きる。

朝餉は、味噌汁(人参、玉葱、豆腐、エノキ)、BLTサンドイッチ、豆乳、紅茶。

あと50年もしたら、35度なんていう涼しい夏が昔はあってね、と今の若者たちが孫子を相手に懐かしがっているんだろうか。ヒトはその時、まだ僕らと同じ容貌を保っているだろうか。

女房と県立彦根球場へ。夏の甲子園地方大会、二回戦へ進んだ女房の母校は、1点差で勝利して三回戦へ。こういう日に限って、真夏日を超えるものの、バックネット裏スタンドの高いところに座っていると、琵琶湖からの風が背中に涼を呼ぶ。

「さあ、このへんで2点くらい欲しいね」

とか言っていると、1アウトで1、3塁になりタイムリーが出る。斜め下の席で拍手するおばあちゃんの背中が踊っている。

三塁側の応援席で、生徒たちの張り上げる声が彦根城の方へスーッと消えていく。ダグアウトの天井から熱中症予防のミストがカーテンのように流れている。選手たちの首筋がキラキラ光っている。

昼餉は、チーズバーガー、フレンチフライ、コーラ。

ライオンズ対ベイスターズとか、ジャイアンツ対スワローズとか、僕らはたびたび観戦しに行ったものだが、野球は空の下で芝に目を細めながらに限る。勝っても負けてもいいと思いながらのんびり応援して、その実、1アウトに一喜一憂しながら、ドキドキして観ている。

夕餉は、レタスとキュウリ、カニカマ、コーンのサラダ、長芋のポン酢和え、鶏ひき肉のハンバーグ、味噌汁(人参、玉葱、揚げ、エノキ)、玄米ご飯、麦茶。

十五夜で満月。二人して月を見ながら散歩。外は涼しい。

食後に麦茶と花林糖。

 

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癒えない乾き

 

曇り、ときどき日差し。27度。

7時に起きる。

朝餉は、女房が作った豆乳プリン、キャベツとレタス、コーン、玉葱、トマトのサラダ、味噌汁(人参、玉葱、サツマイモ、小松菜、エノキ、豆腐)、ベーコンと目玉焼き、トースト、ミルク、紅茶。食後にアイスコーヒー。

蝉の鳴き声が大きくなりはじめた。

長浜の美容院へ。伸びた分の2センチをカット。

昼餉は、握り飯、ほうじ茶。

7キロをジョグ。

アントニオ・カルロス・ジョビンのアルバム『Stone Flower』はストリーミングもダウンロードもない。同じCTIレーベルの『Wave』はもちろんある。権利が絡んでいるのだろうか。CDを再生するプレーヤーもこの家にはないので、ちょっとした飢餓を味わっている。

夕餉は、焼き茄子とピーマン、揚げ豆腐の野菜あん掛け、長芋のポン酢和え、味噌汁(人参、玉葱、油揚げ、エノキ)、玄米ご飯、麦茶。食後にコーヒー、ナッツ、アイスクリーム。

AppleはmacOS Mojaveのパブリックベータ ・プログラムを更新してβ3をリリースした。

 

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皿と料理

 

曇り。26度。

8時に起きる。

朝餉は、バナナとヨーグルトのジュース、レタスとキャベツ、玉葱、パプリカ、コーンのサラダ、味噌汁(人参、サツマイモ、玉葱、豆腐、小松菜、エノキ)、さつま揚げとスクランブルエッグ、トースト、紅茶。

テレビのワイドショーで、ナチズムの台頭と憲法改正の歴史を紐解いている。それを現政権と対比させようという腹積もりだ。憲法改正という事象を符丁にした、ちょっと安易な試みだ。民主的手続きを踏んだにもかかわらず、ナチズムはそこから生まれた。翻って、今の内外の政治状況はどうだろう。

背景はまったく違うし、この国の態様も当時のドイツとはまったく違う。

違うということが、だが、何かを担保したことにならないのは、当の歴史が教えてくれている。中間の調査によれば、参議院選挙で与党は見込みを超えそうな勢いだという。だが、改憲に必要な議席の確保は厳しいらしい。

改憲の是非を問うのは、圧倒的多数を確保してからというアプローチを危険視する国民は少なからずいる。改憲の意味を質すのだとしたら、順番は逆かもしれない。その意味の妥当性が明らかになってから、必要議席の獲得に乗り出すという手順のほうが開明のように見える。民主主義の核は「果てることのない議論」とそれを支える「開明」だが、その後ろ盾は多勢にあるのではない。むしろ、無勢にこそある。

昼餉は、抜き。

13キロをジョグ。滝の汗。

無勢は、面倒臭い。げんなりする。またか、と思う。

だが、悲しむべきかな、それこそが民主主義である。それとは真逆のイデオロギー政治を見たければ、隣の大国というわかりやすい例がある。僕らは、めんどくさいにしろ、「果てることのない議論」ができるプロシージャを「開明」として後生大事にすべきなのだろう。

ウィンブルドンの準決勝が終わってから、ノバク・ジョコビッチが記者会見で語ったそうである。

「テニスには引き分けがない。どちらか一方が必ず勝ち、もう一方は必ず負ける。テニスは、そういうスポーツなんだ」と。だから、一歩も譲らない二人が5時間もかける。見ている方もクタクタになっていることが中継の画面から伝わってくる。そこまでやるのか、と感じる。

そこまでやるのかではなく、そこまでやれることが「開明」なのだと、果てることのない時間から人々は学ぶのだと思う。そういう意味では、最終セットで12ゲームまで戦ったのち勝敗がつかなければ7ポイント先取のタイブレークへ移行するという二階建てのルールは、「開明」を煙に巻こうとしているようにも見える。今年からそういうルールになったそうだが、僕は腑に落ちない。

夕餉は、焼き茄子、豚バラと野菜のポン酢炒め、味噌汁(人参、玉葱、サツマイモ、小松菜、豆腐、エノキ)、玄米ご飯。食後にアイスコーヒー、パイ。

現政権にもし胡散臭いものを感じるとしたら、プロシージャとその中身の議論を渾然一体にしようとしている、その姿勢にあるのだと思う。多勢の威を借りて議論を突破するというのは、そういうことだ。

プロシージャと議論の趨勢を分ける。それが「開明」ということだと思う。

 

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16、17と

 

雨のち曇り、日差し。25度。

8時に起きる。

朝餉は、味噌汁(人参、サツマイモ、玉葱、豆腐、小松菜)、BLTサンドイッチ、サツマイモの抹茶寒天、ミルク、紅茶。

日照不足や低温が言われだした。夏野菜の不作が報じられている。梅雨明けにどんな夏が待っているのだろう。

NHKの将棋と囲碁トーナメント。上野愛咲美女流棋聖が佐田篤史四段を退ける。最初から最後まで戦いに次ぐ戦い。仕掛けて、懐に招きよせ、寄り切った。彼女は17歳だが、勝負師の度胸を持っている。前週の藤沢里菜女流本因坊に続いて女が元気だ。

AIが最強になってから、定石の見直しのようなことが起きている。三々にいきなり入ってはダメだ、というようなことも今はない。大きな潮流が岩盤を砕くようにして、風とおしを良くしている。そのことと、女の指し回しが一脈相通じているような気がしてならない。将棋もそうだが、盤上の勝負事がどうなってしまうのか予想できなくなりつつある。

昼餉は抜き。クッキーをかじる。

10キロをジョグ。

夕餉は、もやしのサラダ、シューマイ、焼き豆腐の野菜あんかけ、味噌汁(人参、玉葱、サツマイモ、豆腐、エノキ)、玄米ご飯。食後にアイスコーヒーとクッキー。

ウィンブルドンでノバク・ジョコビッチがロジャー・フェデラーを破って優勝した。5時間になんなんとする壮絶なマッチだった。なんというスタミナだろう。夜中の3時まで付き合って、それだけでも僕らはフラフラだ。ついでにウィンブルドンのジュニアで、望月慎太郎クンが優勝している。日本人男子では初のことだ。こちらはサーブ・アンド・ボレーを得意とする16歳だ。

 

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大きな小片

 

曇り、昼前から雨。25度。

7時に起きる。

朝餉は、キャベツとレタス、パプリカ、コーン、竹輪のサラダ、味噌汁(人参、キャベツ、玉葱、豆腐)、フレンチトースト、紅茶、ミルク。

『Getz / Gilberto '76』を聴いている。キーストン・コーナーの再会ライブ盤は、オルガ・アルビズのジャケット画が彼らの世界を蘇らせている。ジョアンの伝記は『ボサノヴァの歴史』(音楽之友社)に詳しいけれど、それも僕は手に入れられてない。エレーナ・ジョビンが著した兄の伝記さえ本棚にはない。

昼餉は、バターロールパン、アイスコーヒー。

身長が170センチに満たない力士たちの活躍が目立つ名古屋場所。一方で、包帯やらサポーターをしているちょっと太り過ぎの姿。短命に終わる割合は調べるまでもないと思うけれど、そういう潮流が起きるきっかけはなんだったろう。

炎鵬と矢後の一番を見ていて思うのは、大きくて重いのはきりがないということだ。それが勝負の最大の条件でないことを力士は知っているはずだ。

夕餉は、サツマイモのきんぴら、味噌汁(人参、玉葱、小松菜、ジャガイモ、豆腐、エノキ)、焼きそば、麦茶。食後に女房の作ったサツマイモの抹茶寒天。

 

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闇の様態

 

曇り。27度。

8時に起きる。

朝餉は、キャベツとレタス、キュウリ、パプリカ、コーン、竹輪のサラダ、ベーコンとさつま揚げ、目玉焼き、トースト、紅茶、ミルク。

話して決めたわけではないが、いつの間にか夕餉の支度に女房が携わるようになった。気づいたら、そうなっている。僕がまったく作らないわけではないし、二人してやっていることもある。

女房に思うところがあったらしい。

一向に幅の広がらない僕の料理に飽きたのかもしれないし。レシピから抜け出せない石頭に喝を入れてるのかもしれない。

いずれにせよ、分担して作るのは僕には愉しい。もっと大きな台所とか、それが真ん中にデンと構えている家を夢見たりしている。

7キロをジョグ。

昼餉は、フレンチフライ、コーラ。

OSのダーク・モードというやつ。CRTの昔なら当たり前だったが、一周してまた黒くなったような気がする。アウトラインデータをラスタライズした文字、それを白地の画面で初めて読んだ頃を思い出す。贅沢な感じが漂っていたものだ。それが当たり前の世界になったのに。

夜、ショボショボの目でダーク・モードにすると、効果はてきめんである。それでも、あの時代に強制送還されてしまったようで、なんだかがっかりしている。

夕餉は、味噌汁(人参、パプリカ、玉葱、豆腐)、女房の作ったカレー、麦茶。食後にパイ。

政府が、韓国とまた揉めている。詳しいことを自国民にも説明しないので、僕らも実際のところはよくわかっていない。相手国も自国民も、正直なところ、ちんぷんかんぷんだと思う。

 

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Amoroso

 

雨。21度。

7時に起きる。

朝餉は、味噌汁(人参、玉葱、小松菜、エノキ、豆腐)、BLTサンドイッチ、ミルク、紅茶。食後にコーヒー、パイ。

心地良い雨が降り続く。

7月の肌寒さと、ジルベルトの『Águas de Março』と『Estate』。彼のいない世界が、濡れている。

居ても立ってもいられなくなるとき。どこかに置き忘れたほうが正真の自分で、ここに居るのは、その写しのような抜け殻だと気づくことがある。一瞬のことで、その剥離状態はすぐ元に戻る。そして、どうしようもない抜け殻の感覚がポツンと残る。

彼の歌声が身に沁みるのは、そういうときだ。

昼餉は、全粒粉のスパゲッティでナポリタン。食後にコーヒーとクッキー。

瞳孔は、微細に動いている。その運動はマイクロサッカードと呼ばれているが、なぜ一点に留まらないのか実はあまりわかっていない。意識して一点を凝視しようとすると、なかなかできないことに気づく。というより、実は不可能ではないかと言われてもいる。それでもなんかとしてやってみると、視界が真っ白になってしまう。

いっときも休むことなく動いているのは、それの方が凝視するより全体をいっぺんに把握できるということらしい。めまぐるしく動くことで、すべての要素を同時に処理しているという言い方もできる。

僕らは凝視できない生き物なのだ。静止した瞬間に、情報処理が止まってしまう。相対的な差異によって外界は把握できる。

REM睡眠の特徴は、高速の眼球運動と言われる。夢を見ている証拠なのだが、この「夢を見る」という表現にこそサッカードの本質があると思う。見るとき、瞳孔は飛び回っている。

生物学的なことはさておき、僕らは本質的なことを本質的に理解するより、周縁を埋めていこうとする。好きな女の子を正面から見ようとせず、視界の端っこあたりに見ている。それのほうが深い印象をもたらす。対象は正面から攻めず、外縁を漁っているときに本質が見えてくる。

物事の本質は、すべてそのような気がしてならない。

神の存在を感じたいのなら、悪魔に手招きするのがいちばんかもしれない。神を神たらしめているのは、対極の存在である。

翻って、こう考えることもできる。我が身を抜け殻と見なすとき、それは彼の歌声を身近に引き寄せる術なのだと。

夕餉は、長芋のトロロ、オクラと干しエビ入り納豆、豚肉のオクラ巻き炒め、味噌汁(人参、玉葱、豆腐、揚げ)、玄米ご飯、麦茶。食後にコーヒー、パイ。

 

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今夏は、エルロイ

 

曇り。27度。

7時に起きる。

朝餉は、バナナジュース、キャベツとレタス、コーン、キュウリ、トマトのサラダ、味噌汁(人参、ジャガイモ、玉葱、豆腐、小松菜)、女房が作ったパンケーキ、紅茶。食後にコーヒー、パイ。

積ん読だったジェイムズ・エルロイに手を伸ばす。『わが母なる暗黒』は600ページに迫る大部だが、背表紙を見ているうちに一年以上が経っていた。

似たようなのが、沢木耕太郎の『壇』だった。こちらは飛ばし読みで済ませてしまった。『火宅の人』のほかに檀一雄は知らないという人が大部分かもしれぬ。僕はさらに論外だ(それさえ読んでいない)。『火宅の人』を上梓して檀一雄はすぐ逝去した。遺された家族の心情はいかばかりだったろう。一雄の妻を語り部にしたあたり、沢木耕太郎の筆力の凄みを感じる。もっとも、読んでいるあいだ、常に男の文体ということが頭から抜けなかった。

一雄が妻に宛てた手紙が最後尾にあって、そこに綴られている妻の姿に、男っぽい気骨を感じたのも事実で、沢木耕太郎はこれに感応したことは想像に難くない。

昼餉は、アンパン、コーヒー。

酒を求める。オールド・パー『Old Parr Silver』。Silverは焦点がぼやけているのに、飲んでいると舌にさまざまな味が広がる。

9キロをジョグ。

女房は、立憲民主党の枝野幸男党首の演説を聞きに。野党が統一候補を立てた滋賀県は重点選挙区らしいが。女房は住民票をタッチの差で移したのだが、選挙はぎりぎりこちらで投票することに。

夕餉は、レタスとモヤシのサラダ、アジフライ、味噌汁(人参、油揚げ、キャベツ)、ポークカレーの残り。食後に麦茶とパイ。

Appleは、macOS Mojaveのパブリックベータ を更新してβ4をリリースした。インストーラーはこちらにか反応しない。

 

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仙人は回避

 

曇り、ぱらつく。25度。

7時に起きる。

朝餉は、バナナ、レタスとキャベツ、コーン、キュウリ、竹輪のサラダ、味噌汁(人参、玉葱、ジャガイモ、豆腐、小松菜)、目玉焼き、紅茶、ミルク。

欧州を熱波が襲っている。死者も増えていると。世界を巡っているその気流が、こちらへ蛇行してくるのはいつ頃だろう。

昼餉は、パイと麦茶。

女房が「あった、あった!」と義母の部屋で大きな声を出している。指差すところにグルーミング・セットがあった。衣類に紛れているのだが、どう見たって僕らのどちらかが置き忘れたのだ。もちろん僕の可能性も半分ある。

冷凍庫を開けたら、キンキンに冷えたパンツがあったという光景にはまだ遭遇していないけど、そういうことが増えていくんだろうなぁ。いっそ、順位をつけようかと思う。

題して、「こんなところに、そんなものが」選手権。とか。

置いたのがどっちか確定しないかもしれないが。部屋ごとに監視カメラを導入するとか。

悪事はいよいよ働けなくなるな……。

AppleはOS群のパブリックベータ ・プログラムを更新してβ2をリリースした。Catalinaはいまだにインストールできていない。

女房が作った夕餉は、味噌汁(人参、玉葱、豆腐、エノキ)、焼きそば。食後に麦茶とパイ。

 

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