Brasileiro in NewYork

 

雨。27度。

7時に起きる。

朝餉は、レタスとトマト、キュウリ、コーン、カニカマのサラダ、味噌汁(人参、玉葱、小松菜、豆腐、エノキ)、ゆで卵をはさんだバターロールパン、バナナとヨーグルトのジュース、アイスコーヒー、麦茶。

本が届く。エレーナ・ジョビン著、国安真奈訳『アントニオ・カルロス・ジョビン ボサノヴァを創った男(原題:Antonio Carlos Jobim : um homem iluminado)』(青土社)。

巻末の山下洋輔さんの文章を真っ先に読んで、ガツンと頭を殴られる。喩えではあるが、僕にとってはほんとに一発食らった拳固だ。目が覚める。

その文章の中で、ジョビンから一発食らったことを山下さんは書いていらっしゃる(もちろんほんとに食らったわけではない)。要するに、僕らは暢気すぎるということらしい。歴史は勝者が書くものだが、だからこそというべきか、真逆のことを想像して読むべきなのだ。

昼餉は、チーズとゆで卵のロールパン、麦茶。

小止みを見計らい、8キロをジョグ。

最晩年の『Passarim』や『Antonio Brasileiro』を聴くと、ジョビンは特にボサノバを意識して作曲していたわけではないことがよくわかる。彼は、ブラジル生まれの作曲家として生きていたのだった。

「僕の作品の八割は、ボサノヴァとはなんの関係もないものだ」

ジョビンのこの言葉は、そのとおりの意味で受け取るべきだ。なんの虚飾もそこにはなかった。

一方、ジャズと交わることで、彼はどれほど落胆し、怒っていたことだろう。歴史の無神経を思わずにはいられない。ジョビンの言葉は、常に両面を照らす儚い光のようだ。

夕餉は、キュウリとワカメとカニカマの酢の物、揚げたサツマイモの野菜あん掛け、納豆、味噌汁(人参、玉葱、揚げ、豆腐、エノキ)、玄米ご飯、麦茶。

 

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