晴れ。28度。
7時に起きる。
朝餉は、コンソメスープ、バゲット、蜂蜜とヨーグルトをかけたバナナ。食後にコーヒー。
Appleは年次の開発者会議・WWDCのオープニングをオンラインで開き、次期OS群の詳細を解説した。macOSがVer.12になるのかわからないけれど、コードネームは『Monterey』と名付けられた。
ほかのプラットフォームのOSにも通底しているのは、なるほどそれは便利だ、と多くのユーザーが認めるような比較的小さな機能が付与されていること。OS間の連携が高まっている。MacにiPhoneやiPadを近づけるだけで、MacのキーボードやマウスがiPhoneやiPadでも使えるようになるといったものはその最たる機能だ。ただ、同等のものを実現するサードパーティ製も中にはある。OS群のパブリックベータは早いものは来月から配布される。
ちなみに2014年以前のMacでは、機種によってはMontereyは動かない。僕のMacBook Airも非対応になった。「たった8年で見捨てるのね」——妻は例によって辛辣だ。
昼餉は、トマトソースのスパゲッティ、紅茶。
注文しておいたポーランド製のカフェチェア3脚が届く。それぞれ作られた年代は不詳で、使い込まれて塗装もところどころ剥げている。ガタつきはないものの、値段相応といったところ。
チェコやポーランドで作られたベンドウッドチェアは、木工工業製品のイコンといっていい。
郷愁というものを強く覚えるほど、僕らは椅子との暮らしが長くはない。たかだか100年だろう。それでも掻き立てられる何かがあるのはすごいことだと思う。そしてベントウッドこそ、その真ん中にある椅子なのだと思う。
使い古され、少しガタついている。その風情を愛でながら座る。この国へやって来るまでに、どれほどの人を座面に乗せたことだろう。僕がその最後になるわけではない。次の人は、必ずいる。ベンドウッドチェアの旅は、そうやって続いていく。
巡り会って、たまたま預かった——心得の基本はそうありたい。
夕餉は、ポテトサラダ、合い挽き肉のハンバーグ、味噌汁(玉葱・人参・シメジ・小松菜・油揚げ・豆腐)、ご飯、赤ワイン。食後に冷たいミルクココア。