晴れたり、曇ったり。25度。
8時に起きる。
朝餉は、味噌汁(玉葱・人参・小松菜・エノキ・シメジ・油揚げ・豆腐)、ブルーベリーを挟んだトーストサンドイッチ、蜂蜜とヨーグルトをかけたバナナとリンゴ。
チェコのTONのちょっと古い椅子を1脚、求める。カフェで使うIronica。
この家の4脚の椅子はダイニングテーブルとの揃いだが、木槌で叩いて接着剤を足して、騙し騙しして座ってきた。名もない、国産の椅子だ。
年代も形も異なるTONの椅子があと3脚、修理やら塗装が終わった順に届く。ベンドウッドで作られた世界のカフェで使われている椅子。軽くて、丈夫で、飽きないカタチと材。取り立ててどうということもないのに、ずっと眺めていられる。座っていても疲れない。
ジョギング、13.01キロ。長浜ドームを回って湖岸沿いを。北西の風。
昼餉は、豆乳をかけたシリアル、コーヒー。
椅子の日々を思う。
ホンダのシートで痛めた腰を治してくれたのは、ドイツ製の椅子だった。それに30年近く座った。勤め先が変わっても、その椅子は一緒だった。数え切れない徹夜の日々を大過なく過ごせたのは、その椅子のおかげだった。
這うようにして渋谷の家具屋に行き、腰痛に効く椅子だと教えられたのを、大枚をはたいて求めて以来だ。ホンダに限ったことではない。国産車は、腰を痛めるような代物を作り続けている。
イギリスのコノリー社の革シートは10時間くらい座っていても腰はびくともしなかった。初代と2代目のレンジローバーは、車内に満ちるコノリーの革の香りが忘れられない。その香りが落ちることはなかったし、クッションがくたびれることもなかった。レンジローバーの命は、あのレザーシートに息づいていたと思う。
夕餉は、玉葱・ベーコン・ハムのアーリオオーリオ・ペペロンチーノ、赤ワイン。
ベントウッドのいい椅子を少しずつ集めていきたい。世界のカフェで、創造と愛と裏切りと背徳と革命と絶望と希望の日々を、丸ごと受け止め、突き放し、詰まるところは支えてきた。その椅子は、ベントウッド・チェアである。