そこで厳密になってどーする

 

 

 

 

晴れ。23度。
7時に起きる。未明に目が覚める。妻も覚めたらしく息が静かになる。妻の腕のあたりを撫でてやっているうちに二人してまた眠っていたらしい。朝、妻の顔が心なし柔らかい。
朝餉は、蜂蜜とヨーグルトをかけたバナナ、サラダ(レタス・キャベツ・トマト・チーズ・カニカマ・バジル)、ハムと目玉焼き、味噌汁(菜の花・キャベツ・玉葱・人参・油揚げ・豆腐)、バターのトースト、アールグレイ。食後にコーヒー。
バイクを漕いで、隣街の時計屋へ。預けていた腕時計を引き取る。代わりに妻の腕時計に電池を入れてもらう。2年後に1500円の電池交換代を500円値上げします。電池が切れていなくても、その前に持ってきてください。はい、これ半額券です。代替りした店主がそんなことを話す。この店は、客の爺ちゃん婆ちゃんが電話すればクルマで送迎してくれる。時計の電池交換のサービスだが、半額券はちゃんともらえる。
帰りは風が強くなる。桜は八重を残すのみとなるのだろうか。
大阪の時計修理屋から届いていた梱包キットに、引き取ってきた腕時計と義父の腕時計を入れてゆうパックで送る。とりあえず見積もってもらう。
汚くて動きの心許ない義父の腕時計を、そのままの状態で腕に巻きつけたい。ぼくがこの世から消えるその日まで、時を刻み続けられるだろうか。
昼餉は、煎餅と菓子パン、コーヒー。
妻が20年近く前に使っていたデジカメのボタンを押している。オンボロだが、それくらいの解像感にそうなんだな、と思う。おどけたヘン顔のぼくは、デジカメとどっこいだ。液晶に映った僕を見て、妻が笑う。ぼくらはオンボロになった。文句あるか、とオンボロデジカメが言っている。正確には17年前のカメラだが、そこで厳密になってどーする。
夕餉は、オクラのお浸し、ポテトサラダ、鶏ひき肉とキャベツ・卵の中華炒め、味噌汁(菜の花・油揚げ・豆腐・玉葱・人参)、玄米ご飯、赤ワイン。食後にコーヒー。