無事是貴人

 

 

 

 

 

おおむね晴れ。32度。風。

6時に起きる。

冷たいほうじ茶。コーヒー。

大谷翔平が40号ホームランを打ち、8回を完投して8勝目。3塁を回ったところでデトロイトのバットボーイのハイタッチにも応えた。バットボーイは、彼とのハイタッチをどうしても交わしたかったのだと思う。大谷の周りでは、そんな見たこともない光景が自然に起きている。

CBSイブニングニュースのアンカーマンを長く務めたダン・ラザーが、「比類なき存在だ」と。

投手としても打者としても、大谷はとても柔らかい動きをしている。余計な力が入っていない。

昼餉は、トマト・レタス・チーズ・マヨネーズ・リンゴジャム・クレイジーソルトを挟んだ全粒粉パン、ミルク。

ジョギング、5.68キロメートル。どこの庭にも百日紅が満開。

無事之名馬、と彼を見て思わぬ人はいない。柔らかい身のこなしを見ていると、彼は若くてして無事是貴人である。細くとも、長くと願わずにはいられなくなる。不思議だ。

夕餉は、納豆、冷奴、夏野菜とウインナーソーセージのオイスターソース炒め、ご飯、冷たいほうじ茶、歌舞伎揚げ、アイスコーヒー。

姉から手紙。

 

 

 

 

 

 

前へ

 

 

 

 

 

曇り、ときどき雨。27度。

6時に起きる。

冷たいほうじ茶、コーヒー。

西日本の雨が、高校野球の予定を狂わせている。クラスターが発生して不戦敗になるチームが出ている。ちょっと前なら大騒ぎになっていたけれど、今はそれなりの手当てをすることで前へ進もうとしている。

粛々と予定をこなせていたことが、遠い昔のように感じる。

昼餉は、トマト・レタス・チーズ・リンゴジャム・オリーブオイル・クレイジーソルトを挟んだ全粒粉パン、ミルク、アイスコーヒー。

東京では中等症でも自宅療養になるケースが出ている。救急車が間に合わないということも珍しくない。世界では、変異ウイルスが次々と現れている。ワクチンによって効き目はさまざまだ。

他国も似たような状況になっている。

夕餉は、納豆、冷奴、夏野菜のオイスターソース炒め、ざる蕎麦、冷たいほうじ茶、ウイスキー。

Appleは、パブリックベータ・プログラムを更新してβ6をリリースしている。

 

 

 

 

 

 

なぜデジタルは汚いのか

 

 

 

 

 

雨、のち曇り。25度。

6時に起きる。

コーヒー。

iPhone12を使っている妻が、5Gをオフにする場所がわからないと嘆く。

AppleOSは、いつの間にか、迷宮の森になっている。UIのガイドラインの厳密さがウリだったのに。

この世界は、薄汚れたデジタルデバイスで窒息してしまいそうだ。

昼餉は、レタス・トマト・チーズ・リンゴジャム・オリーブオイル・クレイジーソルトを挟んだ全粒粉パン、カフェオレ。

妻のワクチン接種予約を2人して。9月3日に取れたのは駅前の医院。対象者は大幅に増えたのに、予約数は逆に少ない。

前回の時に感じたけれど、予約受付するネットのUIデザインがひどすぎる。ふた昔前でもこんなデザインはなかった。クリックできる箇所がわからない。肝心の数字が小さい。ガイダンスがない。統一したデザインがどこにも見当たらない。

入札に当たって、どんな基準を当て嵌めて業者選択をしたのだろう。役所と利用者をつなぐものは利便性くらいだろうに。

プロシージャやUIが極端にひどいものだったマイナンバーカードの申請デザインといい、役所の仕事には言葉を失う。今日の感染者数がすぐわからない発表ページには悪意さえ感じる。

LINEの薄汚いUIで不感症になった人々には、どうということもないのかもしれないけれど……

本来ならそういうことをチェックする役目を担っている議員は、なぜ指摘しないのだろう。行政を取り巻くそういう不感症がこの国を疲弊させていく。

夕餉は、トマトとキュウリのサラダ、冷奴、ツナ、夏野菜の中華炒め、ご飯、冷たいほうじ茶、アイスコーヒー。

妻とビデオ会話。最近は時事放談の様相。

 

 

 

 

 

 

表明しない、という鈍感さ

 

 

 

 

 

曇り、ときどき雨。22度。

6時に起きる。

コーヒー。

フィル・ロビンソン監督の映画『Field of Dreams』を撮った地で、ホワイト・ソックスとヤンキースが公式戦を繰り広げたのは先週のこと。それからというもの、彼の地では原点への回帰が語られるようになった。

思えば、ジョー・ジャクソンたちが永久追放されたあの事件も、野球というのんびりした匂いのするスポーツを原点へと導く出来事だった。

野球は、そうやって幾度となく往還を繰り返しては前へ進んでいく。それが祝福であることを、彼の地に生きる人々は肌で感じ取っている。

日本の野球はどうだろう——甲子園の球児たちを観ながら思う。

昼餉は、リンゴジャムを塗った全粒粉パン、カフェオレ。

女子7種競技や近代5種に集った人々の写真は、オリンピックの意味を改めて問いかけているようだ。

競技の数が増えていき、細分化される一方で、変わらぬスタイルを貫く競技には国を超えて互いを称え合う選手たちが集う。

その姿を伝える映像を、僕らは脳裏に刻んだろうか。

後付けでゴテゴテと付け足された意味は剥がれていく。集い、限界をかけて競う。その姿を見ることのほかに意味はあるだろうか。

この国の為政者が、復興五輪と口にしたとき、ベルリンオリンピックの意味を語ったアドルフ・ヒトラーのことを引き合いに出したメディアはあったろうか。

綺麗事を口にする為政者へ、スポーツのまことの意味を語ろうとしない罪深さをメディアは表明しただろうか。それは、加担することと同じ行いなのだと、メディアはわかっているだろうか。

夕餉は、トマト、冷奴、納豆、夏野菜とソーセージの中華炒め、ご飯、冷たいほうじ茶。

妻とビデオ会話。ハウスメーカーの営業氏のところへ出向いた妻。取り巻く事情のことをあれこれ話すと、営業氏も理解してくれたそうで。

「なんとなく諦めてくれたみたいよ」

そう言って、妻は息を吐いた。

Appleは、macOS Big Sur11.5.2をリリースした。バグやウイルス対策を施した微修正バージョン。

 

 

 

 

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どこかで……

 

 

 

 

雨。22度。

6時に起きる。

アイスコーヒー、ほうじ茶。

札幌の姉より電話。母は、食が細くなり、寝ている時間が増えたと。

帰省も叶わず、父の新盆に線香もあげられない。

雨で順延していた高校野球が4日ぶりに昼から始まる。第4試合が終わったのは9時過ぎ。記録を塗り替えたとメディアが報じている。

昼餉は、レタス・トマト・チーズ・マヨネーズ・オリーブオイル・リンゴジャム・クレイジーソルトを挟んだ全粒粉パン、アイスコーヒー。

百日紅の赤い花が散っている。名は体をあらわすとしたら、三十日紅である。

ヒグラシの声を録ったファイルが妻より届く。声の主を探して、彼女は家のまわりをうろついたらしい。

このところの涼しさに、こちらでは蝉の声も聞こえない。

夕餉は、冷奴、夏野菜とウインナーソーセージの中華炒め、ざる蕎麦、冷たいほうじ茶、ウイスキー。

妻とビデオ会話。

「なに食べた?」

「ナスと……

妻があげる野菜はナスから始まる。

長雨の影響が作物の収穫に出そうだ。

雨音、Tシャツの上に長袖のブロードシャツを羽織る。

父は、どこで足踏みしていることだろう。

 

 

 

 

 

並大抵ではない

 

 

 

 

 

雨。23度。

6時に起きる。

コーヒー。

西日本で豪雨。北陸で地震。増え続ける感染者。

荒ぶる神々。ざわつく血。

くたくたになったTシャツに頭を入れる。草臥れたぶんを、肌にまとう。

くたくたの時間を知っている草臥れた、このからだ。

昼餉は、リンゴジャムを挟んだイングリッシュ・マフィン、レタス・トマト・チーズ・クレイジーソルト・オリーブオイル・リンゴジャムを挟んだ全粒粉パン、ミルク、アイスコーヒー。

映画は、庵野秀明監督『シン・エヴァンゲリオン劇場版』。

この作品は、単体で存在できていない。背負わされている過去が、入り口を針の先くらい微小にしている。出口は、それとは正反対に、ぼんやりして焦点を結ぼうとしない。

並大抵ではない映画は、多くの場合、その逆かと思う。

庵野さんは、俳優としてのほうが圧倒的に面白い。料理するより、素材でいるほうかと。

夕餉は、冷奴、ナス・玉葱・人参・パプリカ・ピーマン・レタス・ベーコンのスパゲッティナポリタン、冷たいほうじ茶。

妻とビデオ会話。小降りになったので妻は買い物に出た。ストアーと家の中間あたりまで来ると、土砂降りに見舞われた。

こういうとき、彼女は家に戻らない。

僕はどうだろう?と考え出すと、妻の声が聞こえなくなる。

2階のベッドで寝るのは何日ぶりか。ひんやりしたベッドは、日差しを浴びてふんわりしている。

ベランダから流れ込むさらさらとした風。

 

 

 

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インでしょうか

 

 

 

 

 

雨。24度。

6時に起きる。流れ込んでくる風に秋の匂い。

コーヒー。

人生には3つの坂がある。

上り坂、下り坂、そしてマサカ!

披露宴の使い古された坂の出所は、坂元裕二さんの脚本だと言われていた。もっともらしい説だが、不思議と納得させられてしまう。フクロを語るヒトは絶滅してしまっただろうが、坂もオヤジ臭たっぷりではある。

 

人生には大事な◯◯が3つあります

 

この枕を使う勇気があるヒトは剛の者だ。それを逆手に取って、さらに笑いを誘えたらよほどのヒトである。

連ドラの『カルテット』を観ていて、松たか子がそれを語っているシーンを観る。なんだ、初出はもっと古いんだ、とわかった自分がなんだか悲しくなる。

昼餉は、リンゴジャムを挟んだ全粒粉のイングリッシュ・マフィン、アイスミルクコーヒー。

リズムに乗って、韻を踏んでいるラッパーの方達を観ていると、とてつもなく気恥ずかしくなる。強烈なオヤジ臭を感じて、たじろぐ。

「キュウリョウブクロ、オフクロ、カンニンブクロ」

どんなラップも、そんなふうに聴こえてしまうせいでもある。

夕餉は、冷奴、塩ラーメン、山菜おこわ、赤飯のおにぎり、冷たいほうじ茶。

妻とビデオ会話。

エアコンも扇風機も要らない1日。いや、むしろ肌寒い。

ありがたいやら、ぬくもり欲しいやら。

朝の感謝はどこへやら。

感染者が2万人/日を越える。

 

 

 

 

 

広がる、深い緑

 

 

 

 

 

曇り、ときどき降る。29度。

6時に起きる。

冷たいほうじ茶。

18000人/日を上回って、感染者が増え続けている。インド由来のデルタ変異型の猛威だという。

大規模なイベントを開催できたこともあって、僕らは気づかぬうちに不感症になりつつある。ワクチン接種がそれに輪を掛けている。かならずピークアウトするのだから、とどこかで信じている。

そうやってこのウイルスが社会に定着していく。同時に、ウイルスが存在していなかった社会の様相を忘れていく。

いくつかの世論調査で、現政権への支持率が3割を切った。

昼餉は、シリアル、リンゴジャムを塗った全粒粉パン、アイスコーヒー。

この国の森林率は68%を超えている。世界でいえば、スウェーデンに次いで17位だという。意外にも、ドイツやフランス、カナダは3割ほどしかない。スギが植樹されていない「生きた森」が占める割合はわからないけれど、もっとその割合を増やすことに腐心すべきかと思う。

突発する豪雨は世界規模で増えていく。温暖化も止められない。それらから護ってくれるのは、広大で深い森だろう。

森に抱かれた暮らし。その姿を思い描くことは、僕らの未来を具体的にしていくにあたって、とてもわかりやすい手立てに違いない。

年間予算に占める林野庁の規模は3000億円だ。たとえば、それを倍にしたら2兆円を超える水害被害はどれくらい抑えられるだろう。河川氾濫を抑えるための護岸工事も含めると、波及する効果はとても大きい。

夕餉は、冷奴、ズッキーニ・ナス・ピーマン・玉葱・パプリカ・ベーコンのオイスターソース炒め、山菜おこわと赤飯のおにぎり、冷たいほうじ茶、アイスラテ。

妻とビデオ会話。

ぎっくり腰、大事に至らず。

Appleは、OS群のパブリックベータ・プログラムを更新してβ5をリリースした。iOS 15β5をインストール。

 

 

 

 

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等しく与えられるもの

 

 

 

 

 

晴れ、のち曇り。32度。

6時に起きる。

コーヒー。

ぎっくり腰はだいぶいい。と思って立ち上がると、ウッとくる。というくらいの「だいぶいい」。

昼餉は、チーズ・レタス・トマト・クレイジーソルト・オリーブオイル・リンゴジャムを挟んだ全粒粉パン、アイスコーヒー。

劇的なサヨナラ勝ちをする球児たちを見て、でも、本当に勝ち切るのは1チームだけで、あとは全部が負けるのだと今さらながらに思う。

だから、Good Loserは公平に与えられている贈り物なのだ。

負けたとき、それをどう受け止めるか。

誰にその贈り物を捧げるのか。

勝った瞬間より、負けた瞬間ほど光り輝くものはこの世に存在しない。

夕餉は、リンゴジャムを塗った全粒粉パン、冷奴、サバ缶、醤油ラーメン、冷たいほうじ茶。

妻とビデオ会話。建て替えるとしたらこんな間取り、と妻がスケッチをカメラに掲げて説明している。終日、考えていたらしい。とても珍しいことが、目の前に起きている。そう思いながら、間取りを見ていた。

だって、間取りを考えるということは、暮らしを考えるということで、それは人生を考えるということにつながっている。

相手のことをどう思っているのか。間取りは、そういうすべてのことが明らかなる縮図でもある。

腰痛、ほぼ治る。

 

 

 

 

 

腰痛の友

 

 

 

 

 

晴れ。38度。

5時に起きる。

冷たいほうじ茶、コーヒー。

6時には30度を超えている。すさまじい熱気。

高校野球が開幕。

昼餉は、リンゴジャムを塗った全粒粉パン、ミルク、アイスコーヒー。

玄関で軽いぎっくり腰。終日、リビングの床に寝そべって甲子園を。

前回やったのは去年の7月5日。町内清掃の日に草刈りをやっている最中だった。その前は2年前の5月2日。年に1回は患っている。

夕餉は、冷奴、レタス・キュウリ・トマトのサラダ、ざる蕎麦、冷たいほうじ茶。

妻とビデオ会話。長浜の叔母をクルマに乗せて、あっちこっち連れまわしたらしい。ハイライトは、駅前に落成した米原新庁舎。昼ごはんも一緒だったとか。送り届けてトマトなんかをまたぞろ。

「人生は、修行だね……

ボソッと。妻はなにを思う。

夜半、寝そべっている方が辛い。立っているのも疲れるし。で、坂元裕二脚本のドラマを見続ける。

ギックリ腰と脚本家のあいだに関連するものはないけれど、観ているあいだは痛みを忘れている。

 

 

 

 

 

 

 

六次の隔たり

 

 

 

 

おおむね晴れ。33度。

6時に起きる。

冷たいほうじ茶、アイスコーヒー。

5話のドラマは、黒沢清監督の『贖罪』。原作は湊かなえ。

贖罪は2番目のテーマかもしれないし、もっと言えば、贖罪という言葉を捉え違えている。

有りあえない接点なのに、巡り合ってしまう。業という確率の妙が、この物語を成立させているのに、ドラマではことのほか無頓着だ。

被害者と加害者をつなぐ点の弱さを、三文小説の域どまりにしている。これは単なる作り物だ、と思わせてしまう。事実は、小説よりもはるかに奇なり、なのに。

昼餉は、バナナ、リンゴジャムを塗った全粒粉パン、シリアル、ミルク。

生きていれば、そんなことは起こりえないという瞬間が訪れる。それに気づかないヒトがいるのは、起きたことがあまりに荒唐無稽で結びつける力が弱いからだ。

もっと適当な言葉があるのだろうけれど、とりあえず、業のほかに思い当たるものがない。起こりえないことが起きるのは、多くの場合、六次の隔たりに依っている。すべての物事は6ステップで繋がっている。有りえない、起こりえないと思ってしまうのは、そのせいだ。

業というのは、6人の知り合いで全世界が繋がっているという、ある種の理不尽さを一言で表す言葉とも言える。

もっとも、六次の隔たりはまだ仮設の域を出ていない。人類は7人の女から始まっている、という遺伝子研究もある。ネットワーク時代に業は無かろうと思う。それくらい、起こりえないことが今この瞬間にもありきたりに起きている。

夕餉は、冷奴、ピーマン・パプリカ・玉葱・ズッキーニ・ナス・ベーコンの中華炒め、ご飯、冷たいほうじ茶。

妻とビデオ会話。

 

 

 

 

 

 

あくまでも白く

 

 

 

雨、のち曇り。28度。

6時に起きる。

冷たいほうじ茶、コーヒー。

男子マラソンは、ケニアのエリウド・キプチョゲが優勝。

王者らしい風格、淀みない走り。涼やかな笑顔、謙虚な言葉。

一生に一度でいい。あんなふうに走ることができたら。

ソマリア難民のナゲーエとアブディが銀と銅をとった。ゴール近くで、2位が3位に手招きする。来い!とその腕が言っている。オランダ代表とベルギー代表に分かれて、彼らを支えたのはなんだったろう。

昼餉は、リンゴジャムを塗った全粒粉パン、ミルク、アイスコーヒー、ずんだ餅。

東京オリンピックが幕を閉じた。

詰まるところ。

僕らの心を動かしたのは、選手一人ひとりの姿、それを支えたスタッフやボランティアたちの姿だった。

画面に大きく映される選手たちの顔と体、汗、互いを称える姿。

夕餉は、鳥手羽先焼き、稲荷寿司、大豆シリアル、ずんだ餅、ミルク、冷たいほうじ茶。

妻とビデオ会話。彦根のマスターが店で飼っているメダカ。水藻の光合成だけで窒息しないと。グッピーとはまったく違う。交配したメダカを自然にもどすことはかたく禁じられているとも。

飼ってみようかな、と妻。

 

 

 

 

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泣きも笑いもしない

 

 

 

 

晴れ、のち雨。31度。

6時に起きる。

冷たいほうじ茶、アイスコーヒー。

前日夜にスタート時間が早朝に繰り上がった女子マラソン。札幌の街がどこか涼しそうに見えるのに、実際は30度に上がって脱落者が増えていく。

父の葬儀を終えて、妻と歩いた北大構内の静けさがよみがえる。

昼餉は、バナナ、リンゴジャムを塗った全粒粉パン、ミルク。

映画は、李相日監督の『怒り』。原作は、吉田修一。ヒトの深層をのぞき込むようなタッチの映像が続くのに、それが迫ってこないことがわかってくる。

俳優が次から次へと泣く。そのたびに、わざわざ泣かんでもいいのに、と思う。

泣くような思いを、泣くことでしか表現できない。実際のヒトはなかなか泣かない。泣けないのだ。

すぐに回答を求めてしまう李相日という人の凡庸さ。この監督が僕らを惹きつけられるのは、冒頭の10分くらいが限度。

夕餉は、冷奴、レタス・トマト・胡瓜のサラダ、豚肉の味噌タレ焼き、玄米ご飯、冷たいほうじ茶、ウイスキーのオン・ザロック。

妻とビデオ通話。すぐ忘れてしまいそうな話しを2時間も。

 

 

 

 

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手招きする凡庸

 

 

 

 

晴れ、のち曇り、夜にぱらつく。33度。

6時に起きる。

冷たいほうじ茶。

映画は、瀬々敬久監督の『64 ロクヨン』。横山秀夫の原作。県警と記者クラブの軋轢が陳腐。警察機構の権力闘争も陳腐、被害者と加害者の描き方も陳腐。

この作家の筆致は、平板で既視感が漂う。映画も、底が抜けている。俳優たちも空回りしている。

このステレオタイプな感じは、何が原因なのだろう。途中から、そればかり考える。古くさい映画会社で働く人々が、古くさい映画論を居酒屋で戦わせているような貧相さ。

この見方さえ、ステレオタイプだ……

昼餉は、バナナ、リンゴジャムを塗った全粒粉パン、ミルク、アイスコーヒー。

夕餉は、冷奴、フライドチキン、巻き寿司、冷たいほうじ茶、ウイスキーのオン・ザロック、柿の種。

妻とビデオ会議。二人してオリンピックを見ながらダラダラと。

 

 

 

 

 

朝に咲き、夕に萎む

 

 

 

 

晴れ。35度。

5時に起きる。

冷たいほうじ茶、コーヒー。

こんな大気の中で世界記録を争っているとしたら、身の危険を感じない方がおかしい。招致の際に、誰もがわかっていたことだ。嘘をついているという自覚があったにしろなかったにしろ、当時の首相の不遜さを思うと身の毛もよだつ。

この国の政治家には、国民に奉仕するという姿勢だけが欠けている。だがそれは、政治家に求められる最大の資質だ。

昼餉は、レタス・チーズ・ピーマン・リンゴジャム・マヨネーズ・クレイジーソルト・オリーブオイルを挟んだ全粒粉パン、ミルク、アイスコーヒー。

法律を改正して、いくつかの禁止条項を公職選挙法に盛り込むのは、国民の義務だと思う。

任期2年、再選禁止、世襲禁止。

奉仕ということの意味は、禁止する条項にあらわれる。旨味のない仕事だと思ってもらう。

夕餉は、冷奴、トマト・胡瓜・レタスのクレイジーソルトとマヨネーズのサラダ、ざる蕎麦、冷たいほうじ茶、アイスコーヒー。

妻とビデオ会議。芙蓉の花が咲きはじめたと。