焦燥感のあつまり

 

 

 

 

 

くもり、のち晴れ。9度。
7時に起きる。
朝餉は、蜂蜜とヨーグルトをかけたバナナ、サラダ(キャベツ・大根・大豆煮・レタス・チーズ・カニカマ・バジル)、ハムと目玉焼き、味噌汁(榎・玉葱・大根・人参・油揚げ・サツマイモ・ネギ・豆腐)、バターのトースト、アールグレイ。食後にコーヒー。
ピリオド楽器でクラシックを演奏するに越したことはない。だが、それは絶対ではないと思う。今の楽器で、今の解釈で演奏するのもそれはそれでいい。一方で、ピリオド楽器のバイオリンのビブラートなしの奏法でバロックを聴くと、やっぱりいいと思う。落ち着くのだ。それはビブラートで揺れ動く音では得られない、おおきなうねりとして聴こえてくる。そのあたりの不思議さを言葉であらわすのは賢いことではない。
NHKの将棋と囲碁トーナメント。藤井聡NHK杯の終盤の指手をただ息を呑んで見る。詰みを読み切るまでの時間がゆっくり過ぎていく。その10手ほどまえの差し手が印象的だ。そのまま打っていけば勝つことを彼は見越していたように思えてならない。彼だけが、AIとおなじ地平を眺めている。将棋の未来はそこだけぽっかり開いているようだ。
妻と散歩へ。買取店へ寄って、革のローファーを妻が買い取ってもらう。査定に2時間かかるくらい週末は持ち込み客でにぎわっている。
昼餉は、フードコートで菓子パン、ミルクティ。
藤井聡という棋士だけが将棋を指していて、ほかの人たちはまったく異なるほかのゲームをやっている。そんなふうにさえ思う。AIと藤井聡のあいだにあって、棋士たちは焦燥している。自分たちが埒外であることを強く思っている。無力感にも似たその焦燥が、彼らの意識に濃い影を落としている。それは立ち居振る舞いにあらわれる。細かい挙措に出ている。具体的に指摘できるくらいに、それは顕著だ。
これから多くの棋士が廃業していく予感がある。
夕餉は、納豆、小松菜のお浸し、さつまいも・人参・竹輪・玉葱のかき揚げ、味噌汁(シメジ・エノキ・油揚げ・豆腐・人参・玉葱・大根・ネギ)、いなり寿司、ビール。食後にチョコレート、ほうじ茶。