命日の花束

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

晴れ。21度。

7時に起きる。

朝餉は、蜂蜜とヨーグルトをかけたバナナ・柿、サラダ(キャベツ・大豆・カニカマ・バジル)、ウィンナーソーセージ・目玉焼き、味噌汁(サツマイモ・玉葱・人参・油揚げ・豆腐)、バタートースト、ハーブティ。

札幌の姉から電話。父の命日に送った花の礼。最初は母の命日と混同していたようで、いったん切ったものの心配になってこちらからまた電話した。最初の電話の声とは違って明るくなっていた。

昼餉は、妻とドーナッツ屋でオールドファッション、ハニーディップ、コーヒー。

深い後悔とか、そこから生まれた諧謔とか、過去からの手招きを装った死の気配とか――年寄りには片付けなければいけない鬱積がたくさんあって、表層は静寂に包まれているように見えて、実は多忙を極めている。

年寄りは、みんな同じだ。子どもがみんな同じなのと同じで。けりをつけることは叶わないので、いつも忙しい。鬱積は片付かない。年寄りは、みんな多忙なのだ。

覚えておくといい。でも、気づいても、その時はもう手遅れだし、そもそも間に合うとか手遅れとか、そういう話しじゃない。だから、別に覚えていなくたっていい。そもそも、覚えておくことは忘れることと同じなのだ。

心臓のあたりの鈍痛は、季節が変わりつつある十五夜の夜に這入り込んでくる。霞んだ目から涙が流れても、それは喜怒哀楽とは別の、ただの生理。たくさんの嘘と、わずかな真実が今夜も枕元に立っている。

夕餉は、冷や奴、マカロニサラダ、湯通しモヤシのポン酢と胡麻油かけサラダ、餃子、味噌汁(玉葱・人参・油揚げ・豆腐)、玄米ご飯、ウィスキー・オンザロック。食後にフルーツロールケーキ、紅茶。