晴れ。34度。
8時に起きる。
朝餉は、義姉の畑で採れたナスとシシトウのポン酢炒め、卵焼き、トースト、ミルク、コーヒー。
溜まっていた郵便物の中、1つだけ大事なもの。砂金掘りの心持ち。
それとは別に、注文したのに届かないからといって返金してもらった品物がなぜか届いていた。シンガポールからのエア便は3ヶ月の間、どこを彷徨っていたのだろう。それとも、送り直してくれたのか……。3月に注文して6月まで待った。コロナ禍で世界中が混乱していたとはいえ。
なぜか、先方に同情する妻。
あれは、テキサスからの帰りだった。成田で僕の荷物が消えた。キャリングケースには大事な資料が入っていた。
ギリシアで見つかったと連絡が入ったのは、2週間後のことだったと思う。ケースも中身も、無事だった。遅れを取り戻すことで頭はいっぱいだった。
その時、世の中の摩訶不思議について、僕は深く考えもしなかったのだ。
誰かに護られているのかもしれない。そう思うことが、この世には山のようにある。
妻と市役所へ。
遅い昼餉は、ファミレスでスパゲッティ・アラビアータ、コーラ、コーヒー。
知らず知らずのうちに、誰かを護っていることがあるかもしれない。そんなことが世界中で起きている……。
そう考えるのは不遜だろうか。だが、そう思う夜があってもいいじゃないか。
夕餉は、冷奴、那須・シシトウ・シメジ・小松菜を添えたブリの醤油バターソテー、味噌汁(ジャガイモ・人参・玉葱・小松菜・豆腐)、玄米ご飯。
今日も、世界のどこかで誰かが安堵している。
よかったよかったと、胸を撫でおろしている。
その気持ち、みんなが知っている。