花菖蒲はまだ

 

晴れ。32度。

8時に起きる。

朝餉は、リンゴとバナナ、サニーレタスとキャベツ、パプリカ、コーンのサラダ、長芋のすりおろし、ベーコンとスクランブルエッグ、味噌汁(人参、玉ねぎ、小松菜、豆腐)、トースト、アールグレイ、ミルク。食後にコーヒー。

ちょっと調べ物をしていて、立川談志さんの映画評に目が止まった。

 

仲間と行く映画でも、嬉しい時に出掛けて逢う相手(映画)でもない。逆に、何か暗い時、淋しい時、ふとやり切れなくなった時、ふて腐れた時、心が、 身体が、寒くなった時、腹が空った時、そのまま「ミラーズ・クロッシング」を観てみたら如何と思う。完全に沈む筈だ。しかし、この映画を観て、このハシャギ過ぎて気が狂っている世の中にたまには静かに向かってみろ、と思うのである。

 

こんな切っ先を突きつけてくる男は談志さんくらいである。この映画は観た覚えがあった。なにしろコーエン兄弟だ。日記を検索したらあったあった。珍しく褒めている。

 

映画はジョエル・コーエン監督「Miller's Crossing」。骨格のしっかりしたマフィア物。最後まで踏ん張った男の話。短編小説の読後感が漂っている。公開から二五年も経っているというのに、今ごろになって知る。

ある問いに僕らは答える義務がある。それは、この世を支配しているのは偶然か、必然か――という木訥なものだ。それに答えないかぎり、人生は決着していかない。

この映画は、それと対峙しているから面白い。一方で、生真面目なまでに答えようとしているから、どこまでも地味だ。

コーエン兄弟はがんばったのだ。

 

興行的には芳しくなかったらしいが、ほんとに世の中はわからないとつくづく思う。

昼餉は、抜き。

10キロをジョグ。猛烈に暑い。

山本テツヒコさんとか杉浦史典さんといった陶芸家の作品をあまり目にしなくなった。こちらが怠けているだけかもしれない。

だが、目にしない、ということは必ずしも悪いことではないのだ。元気で作陶にお励みならいいのだが。

欲しいと思っていても、なかなか手に入らない。それが普通なのであって、今の時代はちょっとおかしいのだ。

ごくたまに、記憶の棚卸しをするように、陶芸家の名前を暗誦してみる。言霊を信じるなら、それは無視できない行いである。

夕方、気温が下がってからクルマで女房と公園のバラを見に。

夕餉は、レタスとキャベツ、コーンのサラダ、鳥の唐揚げ、味噌汁(人参、玉ねぎ、小松菜、豆腐、エノキ)、玄米ご飯。

 

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