坂本龍一と田中泯

 

 

 

 


曇り、のち晴れ。22度。
6時に起きる。
朝餉は、蓮根とサツマイモの揚げ甘辛炒め、ピスタチオのスプレッドをつけたサンドイッチ、コーヒー。
妻から写真が送られてくる。稜線がくっきりした富士山。御殿場の朝は空気が澄んで見える。
NHKの将棋と囲碁トーナメントが新年度。
ジョギング、5.06キロメートル。桜がほぼ満開。今年は心なしかスカスカして見える。脱色したというか。アルビノっぽいというべきか。ソメイヨシノの花心は、もともとそんな色かもしれない。


昼餉は、ピスタチオのスプレッドをぬった食パン、コーヒー。


夕餉は、マカロニサラダ、即席のキャベツ塩ラーメン、玉子丼、ウィスキー・オンザロック。食後にチーズスナック。
NHKスペシャルで坂本龍一さんの『Lasy Days』を。癌と闘いながら、少しずつ死へ向かう日々。坂本さんの日記を朗読する田中泯さんの声と間合いが絶妙で、連れていかれそうになる。
田中さんの舞踊は、ずいぶん前に池袋で拝見した。たしか自由学園の明日館だった。鍛えたというより、削ぎ落としたという身体が空間をひらひら舞っていた。己れのものではない、どこかで借りてきたような肉体と、それに戸惑う精神の狭間で懊悩する姿。そんな気分を味わったのは初めてのことだった。覚えているのは、その狂おしさだ。
映画『たそがれ清兵衛』で拝見した田中泯さんの浪人は、その延長にあった。あれは、憑依というものをフィルムに収めたはじめての作品ではなかろうか。
夜遅くに妻が帰る。