這い上がってくるもの

 

 

 

 

 

 

 

 

晴れ、のち曇り。9度。

8時に起きる。

朝餉は、味噌汁(ジャガイモ・ほうれん草・玉葱・人参・ネギ・油揚げ)、卵サンドイッチ、アールグレイ。食後にクッキー。

本を読んでいると、足元から冷気が這い上がる。石油ストーブによれば室温はいちおう18度となっている。ダウンコートを羽織って人心地つく。

台所で佃煮を作る。出汁をとった昆布と鰹節を刻んでいると、手足の指の感覚が薄れていく。白い息。鼻水が垂れる。昆布と鰹節を煎っていると甘い香りがたちあがって腹が減る。

昼餉は、醤油仕立ての雑煮。焼いた餅に汁を合わせて、ほうれん草とできたての佃煮を餅にのせる。

シャワーを浴びる。日の高いうちでなければ風呂場へ行く気にならない。

今年の全国統計によれば、滋賀は男の平均寿命が1位、女が2位という。派手さなど微塵もないこの県は、それでも住みよいということらしい。このアパートで霜焼けにクナイプのクリームを塗りこんでいると、狐につままれたような気になる。

夕餉は、新香、佃煮、ジャーマンポテト、焼売、味噌汁(大根・玉葱・人参・ネギ・油揚げ・豆腐)、玄米ご飯、赤ワイン。食後にジンジャーティー、クッキー。