慮ることもなく……

 

 

 

 

 

 

 

雨、12度。

7時に起きる。

朝餉は、ヨーグルトと蜂蜜をかけたバナナ、ベーコンと目玉焼き、リンゴジャムを塗ったトースト、豆乳、コーヒー。

米原も雨、と妻からLINE。

ずっと降り続く。そのせいで、まとまって降ったことが思い出せないくらい前だったような気がする。雨がまとまって降るときは、いつもそんなお人好しのような記憶喪失に包まれる。

雨は、僕らを連れ去ろうとしてそのたびに失敗している、企みの仕掛け人なんだろう。

今年のノーベル文学賞は、フランス人のアニー・エルノーが受賞した。早川書房が少しずつ翻訳してきた。僕は彼女のことを知らずにきた。不幸なことだと思う。

今から読もうにも、絶版だったりして、手に入る本があるとしても法外な値段が付いている。この受賞がそんな値段にしてしまったのか、僕にはそれさえわからない。そんな不幸な話はそうそうない。

それもこれも、僕の不明が災いしている。ただただ恥じ入る。

夕方にかけて温度が下がっていく。手も冷たくなっていく。そんな冷たさがあったこともどこかへ置き忘れている。

夕餉は、味噌汁(玉葱・人参・小松菜・油揚げ・豆腐)、合い挽き肉のカレーライス、ウィスキー・オンザロック、コーヒー。

世界卓球で張本くんが相変わらず絶叫している。彼の出番は、他のチャンネルへ。