雨。27度。
7時に起きる。涼しかったのに、何度も起きる。
朝餉は、味噌汁(玉葱・人参・ネギ・油揚げ・豆腐)、卵サンドイッチ、ヨーグルトと蜂蜜をかけたバナナ、大福餅。食後にアイスコーヒー。
米ドラマ『Better Call Saul』が終わった。
主人公は最後の最後に最愛の人を助けるべく、自らを罰する道を選ぶ。
86年の懲役刑に服しているものの
大人しくしていれば刑期が短くなるかもしれない。
とうそぶいてもみせる。彼が魂を救済しようとした女が、天職である弁護士になんとか戻った。その姿を見て、短いならが言葉を交わす。真の意味で、人を助ける。彼が一度として成し得なかったことを、残りの人生をすべて賭すという純粋な形で実現したシーンがいい。
その前に、逃亡のために一夜を共にした『Breaking Bad』の主人公との会話のシーンが印象的だ。主人公同士の、人生における後悔にまつわる会話。余命短い化学の教師がいみじくも言う。
あんたは昔から何も変わっていないんだな。
業の深さを見抜いた言葉だ。それから時間が過ぎて、弁護士は逃亡生活の果てに、また悪さに手を出してしまい、ついに捕まる。
目立たぬように暮らしている最愛の女の対極にある生き方だ。
それでもなんとか司法取引をして、無期懲役+190年という絶望的な懲役刑を検察から告げられていたのに、7年の刑期を勝ち取る。それこそが、彼が昔からやってきたギリギリで苦境を抜け出す生き方なのだ。
ところが、最愛の女の別の生き方を人伝に知ってしまう。傷つけてしまった人々の魂の救済へと舵を切った女。そのことだけを考える主人公の、それからの姿がこのドラマの最後の最後に提示される。
あんたは昔から何も変わっていないんだな。
化学の教師の言葉を覆す主人公の姿。すっとぼけた仕草は昔のままなのに、内面は別人のようだ。ひょっとしたら、昔から何も変わっていなかったのかもしれない。主人公の元々の姿はどちらだったのだろう。見る者の心に疑問の影を投げかけるカットが、最愛の女が弁護士に戻って刑務所に訪ねてくるシーンに挟まれる。
出色の出来栄えだった。どちらがスピン・オフ・ドラマだったのだろう。こちらを描くために、『Breaking Bad』を作ったように見える。スピン・オフというドラマの有り様を教えらたように思う。
雨に降られてフードコートに足止めを食らった妻を迎えに。傘を小脇に抱えて歩く。
夕餉は、豚ひき肉とナス・ピーマン・玉葱・人参の中華炒め、味噌汁(玉葱・竹輪・人参・油揚・豆腐・ネギ)、カレーライスの残り、ウィスキー・オンザロック。