雨、止んでみたり降ってみたり。1万メートル上は強い風。
7時に起きる。
柿を食べて9時に妻と家を発つ。母を包んで、しばしの別れ。
ここ数日でサァーっと色が濃くなった樹々の葉。近所の散歩道やら芸術の森、市立大学のあたりをクルマで流す。舞う落ち葉。
妻が健気。
キャリーケースを宅急便で送る。
六花亭ホールで旬のお菓子を見繕う。この店はいつ来ても心が晴れる。店員の笑顔、応対の妙。
豊平の生家のあたりに行くのは40年ぶりくらいか。面影はどこにも見当たらず。幼馴染の名前を表札に見つける。彼の子供とおぼしき主の名前。
クルマを返して、昼餉は札幌駅そばのラーメン横丁で旭川の支那そばを。妻は味噌、僕は醤油。
札幌駅は見違えるほど。数え切れない店が並ぶ。
紀伊國屋で本を求める。イサク・ディネセンの『アフリカの日々』を文庫本で買い直す。3年前の本はまだ初版のまま。
千歳空港のスーパーラウンジでミルクやコーヒー。時が風のように流れていく。外の雨、風が鳴っている。
夕方の飛行機。窓の夕焼けに浮かぶ主翼が揺れている。
成田に夜着。湿気。汗の匂い。東京が汚れて見えるのは、汚れているからだと。
帰宅は10時近く。鍵を開けならが「キャリーケースをコロコロしていたら、もっと疲れていたね」と妻。
僕らが身に纏っていた少し冷たくて、白樺の香りの空気が少し残っているといいが。