見舞い

 

晴れ、のち曇り。12度。

7時に起きる。

朝餉は、姉の炊いた黒豆煮、マカロニサラダ、小松菜・ソーセージのクリームソース煮、ハンバーグ、味噌汁(カボチャ・大根・人参・揚げ・豆腐・三つ葉・大根の葉)、ご飯、新子、柿・リンゴ・ブドウのヨーグルト掛け、番茶。

姉と父の病院へ。

母は、会いたくないと言って、留守番を選んだ。看護師さんたちが、「あら、お母さんは?」とたずねてくる。

ご飯のとき「死にたい……」と小声で言いうと、少し笑った。母は、父のことで覚悟を決めたんだと、姉は言う。

母は、ただ言ってみただけだと思う。僕だって、たまに言う。言うのに、さしたるわけはない。ただ、言うのだ。なんでも、思いつたら言ってみるのだ。それだけのことである。

父は、少量らしいのだが下血がある。それに伴う貧血になっており、黄疸も広がっていた。目から力が失せ、火が消えようとしている。

姉は、かたわらで呼びかけ続けていた。僕だったら、黙っていてくれたほうがなんぼかいい。そうでなければ、笑ってくれたほうが楽だ。自己顕示してどうする、と言いいそうになるのを飲み込む。

見舞いに行って、死の床のかたわらで泣くなんて。

父のためを思うなら、笑え、アホっ。って思う。

昼餉は、みたらし団子、ポテトチップス、かりんとう。

葬儀のことをぼちぼち話す。

夕餉は、抜き。ファミマで当たった缶ビールを一本。禁酒していたのだが、これはこれ。