黙って見ている

 

おおむね晴れ。36度。

8時に起きる。

朝餉は、キャベツとトマト、大豆、玉葱、カニカマのサラダ、焼き茄子、味噌汁(人参、玉葱、ワカメ、ズッキーニ、豆腐)、トースト、豆乳、麦茶。食後にコーヒー、胡桃。

家宅侵入をして盗み、殺した。申し訳ありませんでしたと謝罪したものの、その男から改悛の情が伝わらないまま、刑期は終えた。その家にまた出向いた男は、あろうことか「やあどうも」と言ってうすら笑う。妻子を殺された主人は、わなわなと震えている。

「もう、勤め上げたんで」と言いながら、男は寝転んで羽根を伸ばす。

謝罪は終わった、と謝罪する側が決める。

そんな国に、為政者はこの国をしようとしている。

国々は、そういう国のことを黙って見ている。そして、その国の性根を黙って見極める。誰も、そのことについて言わない。だが、みんなそのことを忘れない。

二人して買い物へ。靴底が灼熱化して、アスファルトの窮状が伝わってくる。

昼餉は、ずんだ餅。家のそばの団子屋のずんだは1本60円也。たっぷりの餡とふくよかな餅。混じり気なしの枝豆の甘み。団子屋の夫婦の静けき手先。

NHK総合で片瀬須直監督の『この世界の片隅に』。エンディングの少女との邂逅のシーンをすっかり忘れている。それだけに、鮮やか。

ストリーミングでもあえて観ていなかった。多くの人がご覧になっただろう。そして、今の時代の脆さに思い至ったのでは。玉音放送の後のすずさんの慟哭。片隅に生きていようと、その覚悟のほどを知る。為政者に、彼女ほどの覚悟のありやなしや。

夕餉は、切り干し大根、肉団子の甘酢あんかけ、納豆、味噌汁(人参、玉葱、揚げ、豆腐)、玄米ご飯、麦茶。

今の為政者は知らない。謝り方に、その者の性根があらわれることを。

相手がどうの、ではない。

それは、徹頭徹尾、己のこと。

 

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