静かな男

 

晴れ。19度。

7時に起きる。

朝餉は、ポテトサラダ、りんご、味噌汁(大根、人参、カボチャ、豆腐、ネギ)、フレンチトースト、アールグレイ、女房が作ったコーヒー牛乳ゼリー。

昼餉は、菓子パンとミルク、コロッケ。

女房が東京へ。クワイアの仕事。戻るのは来週頭あたり。

14キロをジョグ。7キロ過ぎくらいから脚が動きはじめる。スロースターターになったのはずいぶん前だと思う。走り始めは這うようだし、脚が石のように感じる。

夕餉は、ポテトサラダ、チャーハン、緑茶。

走っているときに、走っていることを考えるのはたぶん誰にも経験があるはず。体幹を意識したり、蹴り足の角度を想像したり、爪先の接地を感じ続けたり、肺と心拍のバランスを俯瞰したり。

あっ、考えている、と気づく。その直後にはどこかへ消えているその時間。気づくたびに驚き、驚くことに慣れない。

流れるように飛び去る姿を想像しつつ、だがショウウィンドウに映る姿は程遠い。走ることは誰にも等しくあって、誰もが現実を受け止めなければ先へ進めない。圧倒的な平等は、個別性を踏まえたうえでそよそよと訪れる。

アベベ・ビキラというランナーに憧れ続けている。走る哲人と呼ばれたオロモの人は、オリンピック2大会で金メダルを取った。東京オリンピックで当時の世界最速を記録し、41歳で亡くなった。裸足で走って優勝したマラソンランナーは彼だけだ。

厚底靴が我が世を謳歌している。だが、それが喜びまでもたらすとは限らない。

 

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