揺れない

 

曇り。7度。

6時に起きる。

朝餉は、ポテトサラダ、さつま揚げと野菜の卵とじ、味噌汁(人参、小松菜、玉ねぎ、豆腐、ネギ)、バゲット、コーヒー、白湯。

女房の出勤日で弁当を。

モーツァルトの『グラン・パルティータ』を。アカデミー室内をネビル・マリナーが指揮した盤はあの映画でつとに名を馳せたが、フランス・ブリュッヘンと18世紀オーケストラの89年の録音もいい。最近では、ロイヤル・アカデミーを振ったトレヴァー・ピノックとかも。

アダージョのオーボエをはじめとする木管の調和なら、カール・ベームのベルリン・フィルかもしれない。この時代のベルリン・フィルの木管はほんとにすごい。それぞれの楽器のキャラクターが際立っているし、ハーモニーに揺れがない。ちょっと怖いくらいだし、見事すぎて疲れるくらいだ。

ん、これは誉め殺しか。

昼餉は、弁当おかずの残り、コーヒー。

20代に、ものすごい美人と付き合ったことがある。匂い立つような、均整のとれた四肢。僕を見る瞳と微笑みに言葉を失った。

ブロードウェイから来たミュージカルを観たあと、食事をした。ジャズを聴いて、酒を飲んで。

嫌味のない女性だったが、誘ったのはそれが最後だった。とても感じが良かったのに。それに、何と言っても美しかった。

怖いくらい綺麗で、どうしたらいいのか、なぜか途方に暮れた。

あの頃のベルリン・フィルみたいに。

夕餉は、筍の五目煮、豚バラ肉の野菜炒め、味噌汁(人参、小松菜、豆腐、ネギ)、ポークカレー、赤ワイン。コーヒーとチョコレート、食パンの耳で作ったラスク。

 

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