楽しみ方を知っていた

 

 

 

 

 

 

 

晴れ。26度。

6時に起きる。

豆乳。

苦いこととしてしか思い起こせない。過ぎ去った日々は、なぜそういうカタチでしか存在しないのだろう。

未明の闇に潜むものへ問いかけるのは、夢現つの彷徨い。

朝の挨拶の代わりに、妻を抱きしめる。労いつつ、赦しを乞うているような。それが伝わっているような。

昼餉は、豆乳とシリアル、リンゴジャムの米粉ロールパン、コーヒー。

買い取りショップへ。妻の履いていない靴やブーツを。待たされる。ここ数年で取扱量が膨大になったらしい。いつの間にか廃品回収みたいなことになっている。

ガソリンスタンドに併設のコーヒーショップは、参考書と向き合う若者が半分ほど占めている。資格を取るためだろうか。せざるを得ない空間に身を置く。店はそういう人の溜まり場になって久しい。

浅からぬ付き合いだった女性は、大学を出て2つの会社に身を置き、その間に結婚して子を持った。一念発起して学び、1年ほどで司法書士の資格を取った。それからさらに法科大学院へ進み、3年ほどして弁護士資格を得た。それまでの人生で気づかなったらしい。頭がいっぱいになるほど、法律のことを考えるのは楽しいということを。

カフェの若者たちで思い起こすのは、彼女のこと。

夕餉は、納豆、冷奴、レンコン天ぷらのあんかけ、アジフライ、味噌汁(人参・玉葱・油揚げ・豆腐・小松菜)、玄米ご飯、冷たいほうじ茶、ウイスキーオンザロック。食後に、紅茶とガトーショコラ。

NHKクラシックアワー。今年2月に他界したチック・コリアを偲んで、モーツァルトの2台のためのピアノ協奏曲変ホ長調。もう1台を弾いた小曽根真さんの回想がいい。クラシックに小曽根さんを引き込んだのはコリアだったのだが、辛い想いをして遠ざかっていたコリアを、再びクラシックと出会わせることになったあれこれを。

カデンツァは、ジャズマンらしく天衣無縫。モーツァルトが降りてきたかのよう。

 

 

 

 

 

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