なにかが残ってしまう

 

おおむね晴れ。18度。

7時に起きる。

朝餉は、ウインナーソーセージ・目玉焼き、トースト、バナナ、紅茶。食後にコーヒー。

それでも朝晩の空気に晩冬が残っている。廊下の暗さがひときわ。

 

昼餉は、ブルーベリージャムを塗った食パン、ミルク、抹茶クッキー。

ジョギング、10.05キロ。桜は7分咲き。色が限りなく白に近いのは、押し出されるようにして咲いたせいか。

映画はアーロン・ソーキン監督『シカゴ7裁判(原題:The Trial of The Chicago7)』。脚本もソーキン監督。評価は高いけれど、この脚本がデフォルメし、分かりやすく構図化して見せた、そのことが気になる。本質はもう少し狡猾だし、もう少し陰湿だ。そしてなにより、偶発的で企図的でそれゆえにアイロニックだ。

歴史には、人質のように囚われて逃げ出せなくなり、仕立てられていった英雄が数多いる。英雄の多くは、そうかもしれない。世界は、物語を求めている。少しでも気を抜くと、物語にされかねない。

回りくどい言い方だが、それを雄弁に物語っている映画かもしれない。アーロン・ソーキンは才能ある人だが、意識したにせよしなかったせよ、渇望されていた物語はこの映画によって充足している。意識していないまま仕立てられた部分の不気味さが、逆に深く残る。

夕餉は、味噌汁(大根・人参・玉葱・油揚げ・豆腐・ネギ)、チャーハン。

ほぼ満ちた月が、東の高みに霞んでいる。

 

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