話半分

 

雨。8度。

7時に起きる。

朝餉は、キャベツ・ベーコン・玉ねぎの卵とじ、味噌汁(大根・人参・玉ねぎ・油揚げ・ネギ・豆腐・ワカメ)、トースト、バナナのヨーグルトがけ。食後にコーヒー、苺大福。

 

『海辺の家』より——

とすれば、幸福のほうが人に伝えることがむずかしいものなのだろうか。あるいは、人はかなり幸福であるなら、毎日のできごとを秩序立てて考えようとする気持ちさえうすらいでしまうのだろうか。何年もまえ、日本人は平和な時代には扇子絵ばかり描いていたという意味のことを読んだことがあるが、それがいつも私の頭を離れなくなっていた。

 

幸不幸を語る——それは、どちらであっても同じくらい口や筆を重くさせる。強いて言えば(という程度の比重だが)、不幸は他人のでも己のでも、語るに足ると思われるし、聞く耳はその響きにだけはことさらに敏感にできているのかもしれない。蜜の味、とはよくぞ言ったものだと。

昼餉は、坦々麺、白湯。

雑談で好まれるのは、ちょっとした失敗話だろう。ちょっとした成功話をする輩は疎まれる。これがセミナーとなると様相は逆転するのだが。

経験的に、こんな傾向があるような気がする。

成功談も失敗談も、えてして盛られがちだが、どちらかといえば、後者の方がその度合いは高い。前者は矮小化される傾向にある。

まあ、ちょっとだけいい思いをしました。

そんなふうなオチが付く。それにひきかえ後者は。

それがなんと、どえらいことになりまして。

終始、黙って聞いている人の大半は、夕飯のことなんか考えている。強いて言えば、不幸ではない。

メイ・サートンに言わせれば、扇子絵を描いてばかりいる状態なのかもしれない。

夕餉は、ポテトサラダ、大根の皮のきんぴら、大根・カボチャの煮物、味噌汁(大根・人参・玉ねぎ・油揚げ、豆腐)、ご飯。

 

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