14000分の1

 

おおむね晴れ。9度。

8時に起きる。

朝餉は、カボチャと大根の鶏そぼろ餡、味噌汁(人参・玉葱・ネギ・豆腐)、トースト。食後にコーヒー。

女房の運転で信楽へ。割ってしまった女房のマグカップを新調に。

朝ドラ『スカーレット』の撮影舞台となった登り窯の窯元に、景色の良い緋色のマグカップを見つける。

ちょっと値が張ったが。気をつけます。

帰りに立ち寄った窯元で、TannoyやAltec Lansing の古い15インチ・スピーカーがビル・エバンスを奏でている。管球アンプは自作のらしい。半世紀以上も前のそんなスピーカーに目を止める客はいなさそう。音楽が生まれた時代と、オーディオの生まれた時代が一致しているので、聴こえてくる音が無理してない。手間のかかる機械から、生きるのが下手だったミュージシャンの音像。

遅い昼餉は、縞ほっけの焼き魚定食。信楽焼の釜で炊いたご飯。その店では、Bang & OlufsenのBluetoothスピーカーのメリハリのある音。

登り窯で焼き締めた器は、音がとても高い。濁りのない澄んだ音。電気窯で焼いたのとは別物のよう。僕の素焼きの信楽と、買ってきた女房の信楽とで音合わせみたいなことを。

「半音高いね」と女房が笑う。コーヒーを一口飲んで下げてみる。

夕餉は、コンニャクと大根の甘辛炒め、味噌汁(人参・玉葱・ネギ・豆腐・ワカメ)、玄米ご飯。食後にコーヒー、クッキー。

14000個も焼ける窯に火を入れるのは年に3回とか。伺ったのは窯出しの日だった。