藍色の果てぬ世界

曇り。6度。
9時に起きる。
朝餉は、バナナ、バタートースト、コーヒー。
残った万年筆は2本しかない。インクは4種類で、パイロット、モンブランウォーターマン、そしてダイアミンだ。パイロットは顔料の古典インクと呼ばれるものだが、文字どおりの古典ではない。現代の万年筆にマッチしている。色はブルーブラックというよりロイヤルブルーに近い。フローも渋い。他の欧州製はブルーブラックだが、ダイアミンがもっともフローが豊かであり、次がウォーターマン、そしてモンブランと続く。
古典インクの代表格はレジストラーズだが、欧州ではさまざまなメーカーが作っている。
昼餉は、天ぷらそばとご飯、白湯。
レジストラーズ・インクのドイツにおける規定は、27グラムのタンニン酸とか4〜6グラムの鉄分を1リットルのインク中に混ぜることとされている。14日間の保管を経てなお、容器のガラスに沈殿や付着があってはならない。数字的な規定は他にもあるが、これが厳密性を保持したルールである。タンニン酸とか没食子酸、鉄分の成分的、組成的な厳密性はなく、そこに製造者の独自性が発揮される。
女房が夕方に戻る。東京は晴れて暖かったと。
夕餉は、コロッケ、肉団子と水餃子の常夜鍋、ご飯、赤ワイン。食後に抹茶二服と赤福
代表格の一つであるKWZ Ink(カウゼット・インク)には6つのブルーブラックがあり、その中でレジストラーズと言えるのは#1かと思うが、濃度的にはまだまだ淡い。そのあたりの混交を楽しむには現代の万年筆の機構では困難かと思う。酸性度が高いのでニブの腐食が懸念される。