オアシスがごとき電波

 

雨。17度。

6時に起きる。

朝餉は、りんごと洋ナシ、メカブ・キュウリ・カニカマの酢の物、蜂蜜をかけたヨーグルト、大根・人参・糸こんにゃく・竹輪の煮しめ、サーモンの刺身、味噌汁(人参・ジャガイモ・玉葱・エノキ・豆腐)、ご飯。

買い出しへ。姉が、お前の食べたい物を買っておいで、という。はて、それはなんだろう? Kure 5-56がなぜか手に入らない。食べたいわけじゃないが。

スターバックスのWi-Fiで、iOSのアップデートを。バージョンは、いつのまにか13.2になっている。致命的なバグが見つかったらしい。Catalinaのリリースもそろそろか。Appの未アップデート45個も、全部インストールする。

 

昼餉は、バナナと柿、プレーンとブルーベリーのヨーグルト、ピッツァトースト、ホットミルク。

 

 ――それにしても、あの晩、なんと不思議きわまる地理学の講習を、ぼくが受けたことか! ギヨメはぼくに、スペインを教えてはくれなかった。彼はスペインをぼくの友達にしてくれた。彼は、水路学のことも、人口のことも、家畜賃貸のこともまるで語らなかった。彼はまた、ゴーデスについても言わなかった。ただゴーデスの近くに、ある原っぱを囲んで生えている三本のオレンジの樹について、〈あれには用心したまえよ、きみの地図の上に記入しておきたまえ……〉と、言った。するとたちまちにして、その三本のオレンジの樹が、地図の上で、シエラネヴァダの高峰より幅を利かすことになるのだった。

 『人間の土地』より(サン=テグジュペリ著、堀口大學訳)。

 

夕餉は、ヒジキ煮、いわしの蒲焼き、ご飯。

小洒落た、でもそれほど美味くはないコーヒー屋なのに、今は、そこに文明を感じる。そんな自分が忌々しい。電波ひとつに、尻尾を振っている。