己を名乗るな

 

おおむね晴れ。16度。

8時に起きる。

朝餉は、レタスとキャベツ、キュウリのサラダ、ハムと目玉焼き、トースト、コーヒー。

10キロをジョグ。産業文化会館のそばを流れる運河沿いの桜が六分咲きだ。

遅い昼餉は、トースト、シリアル、ミルク。

リチャード・モーガン原作の小説『Altered Carbon』のドラマ版を観ている。SF小説が苦手なのは、SFであることの必然性が希薄に思えるからだ。滅多にないことだが、名作と言われるSF小説にSF臭はそれほどでもない。サイバーパンクが求めていることの大半はSF由来だが、では成分からSFを取り去ったら(または抽出したら)、その後に残る残留物はどんな結晶なのだろう。

それは、自分探しの冒険譚だったりはしまいか。あまりにナイーブで赤面するが、そういう女々しさこそサイバーパンクの正体ではないだろうか。『Altered Carbon』はウィリアム・ギブソンを祖とする物語成分の本質がよくわかって書かれている。

多分に女々しいのだが、我慢できないほどではない。いちおうハードボイルドである。そこさえ見失わなければ、提示された世界に入っていける。

夕餉は、レタスのサラダ、鳥の唐揚げ、玄米ご飯。

SF小説は苦手なのにSF映画もSFドラマも好きなのは、視覚が本質から目を逸らるせいではないかと思う。

百聞は一見に如かず、それは良い意味でも悪い意味でも。読む『Star Wars』はさぞかし退屈だろう。

一方で『電気羊はアンドロイドの夢を見るか』から『Blade Runner』を具現化できる創造性は大いなる才能ではある。

根源的なことを言えば、わざわざSFと名乗る必要はないのに、と僕は思っている。僕のような偏狭の輩はけっこういるだろう。

f:id:Tosshy:20190407091643j:plain