その館をなめるな

 

曇り。8度。

8時に起きる。

朝餉は、りんご、ジャコ佃煮、野菜と豚バラ肉のオイスターソース炒め、味噌汁(人参・玉葱・ネギ・エノキ・お麩・豆腐)、玄米ご飯。食後にシナモンドーナッツ。

長浜のできたばかりの図書館へ。地元に在住の切り絵作家・早川鉄平さんの絵本上梓を記念した読み聞かせ・トークショー。買った絵本に女房がサインをしてもらう。金沢出身の早川さんは、写真家として自然に分け入ってきた。その経験が切り絵作りにも生きている。

「アナグマは、おかしな言い方ですけど、人間臭いんです。逆に人間は、動物っぽい。そう感じます」

3歳から見よう見まねで母のあとを追って切り続けてきたという。

「上手くなったねぇ、と母が言うようになりました」

昼餉は、コーン、フレンチフライ、ハンバーグ、カプチーノ。

新しい図書館はゆったりした空間。肝心の蔵書はなってない。

本が圧倒してこない。そんな図書館はダメだと思う。来る者を睥睨してほしい。完膚なきまでに威圧してほしい。本を舐めるな、と語りかけてほしい。

図書館は、まず、そうあってほしい。見上げる書架がどこまでも続いていてほしい。一生かけても、読みきれない。その無力感に落ち込ませてほしい。そこに分け入る高揚感を刻ませてほしい。迷い、立ち止まり、呆然とする。その不安感を教えてほしい。

そして、何より、お前たちの先人がお前たちのどんな思いにも答えてくれる、どんな時も見守ってくれている。その心強さを、最後の最後に伝えてくれる砦であってほしい。親友なのだと気づかせてほしい。

読む格好やら、座る空間やら、過ごし方を細かく見せてくれる居心地の良い図書館は、後回しでかまわない。まずは本だ。50万冊、いや100万冊はあってほしい。どんな図書館でも、それは必須かと思う。作家と名の付く者の刊行物はすべて揃っていてほしい。

それができないなら、それを目指すという気概を伝えてほしい。その気概が伝わらないなら、図書館と名乗ってほしくない。

気概だろう、勝負すべきものは。

図書館をなめるな、運営する人々に言いたい。

図書館を設計するときは命を懸けろ、建築家に言いたい。

夕餉は、サバの味噌煮、味噌汁(人参・玉葱・豆腐・エノキ・ワカメ・お麩・湯葉)、きな粉餅。食後にお茶。

 

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