選ぶ必要のないこと


晴れ、ときどきくもり。
あっちこっち痛むかと思っていたら、それほどでもなく。
そういえば、最初はGarminのエラーかと思った。総距離は二〇キロに六百メートルほど足りないと表示していたから。でも、どうやらGarminのほうが正しいみたい。コース短縮のゴタゴタで実際のルートはすこしばかり足りなかったようだ。
さしたる考えもなしに、占いサイトにメール・アドレスを登録したのが数週間前のこと。姓名判断とか西洋占星術とかタロット占いとかカード占いとか霊感占いとかおよそ占いと名のつくものならなんでもござれというサイトだったらしい。不確かなのは、それくらい何気ないことだったわけで、それからというもの意味深長を装ったメールが届き始めて、今日はさすがにグッときた。占い界の総元締めのような人物も僕のことを気にしているので、このメールを読んだらすぐに返事をください、なんてことが書いてある。僕の運勢は今、大きく動こうとしている。指針になるようなお手伝いができるかもしれない、というわけだ。たしかに動きだそうとしているので、その文面を読んでいるうちに、面白そうだから返事を出してみようかなとすこし思った(もちろん出しはしないけど)。
さすがに商売でやっているだけのことはある。一所懸命な人たちがあちら側でグッとくるような文面を日々作っている。ふらふらっと返事を出す人がいるのもわかる。
テレビを見ているとわかるけれど、オリンピックのそれぞれの会場はお客がまばらだったりする。だんだん集まってくるものなんだろうか。チケットは完売だと聞いていたけれど。
占いメールに返事を出すか、出さないか。悩ましい。と、二者択一問題にしてしまうところから相手のペースにはまり込む。詐欺は代表的だが、そもそも選択の問題じゃないことを選択だと錯覚させるのがポイントなのだ。選択につぐ選択こそ人生。相手もわかっていらっしゃる。