寒さはなんとかなるけれど……

 

 

 

 

 

 

 

雨、のち晴れ間。朝の9度からどんどん下がる。

7時に起きる。

朝餉は、蜂蜜とヨーグルトをかけたバナナ、味噌汁(大根・玉葱・人参・小松菜・油揚げ・豆腐)、卵トースト、マスカット酢ジュース、アールグレイ。食後にコーヒー。

耳が切れそうな寒さを風が運んでくる。散歩を早々に切り上げる。妻からのメッセージによれば、こちらは夜にも雪が降りそうだと。

昼餉は、ミルクをかけたシリアル。

徒然草より第五十五段――

 

 家の作りやうは、夏をむねとすべし。冬は、いかなる所にも住まる。暑き比わろき住居は、堪へ難き事なり。

 深き水は、涼しげなし。浅くて流れたる、遥かに涼し。細かなる物を見るに、遣戸は、蔀の間よりも明し。天井の高きは、冬寒く、燈暗し。造作は、用なきところを作りたる、見るも面白く、万の用にも立ちてよしとぞ、人の定め合ひ侍りし。

 

夏のことを考えて家は作るもので、暑さはこらえられないものだというのは意外な感じだ。冬はどこでも同じだからというのは、寒さはもう仕方ないという諦めがある。

現代はどちらかといえば冬の寒さ対策が焦眉かもしれない。今も昔も暑がりだし寒がりだが、現代は暑さで死ぬ確率が昔より高いだろう。それでも現代が寒さを云々するのは考えさせられる。

遣り戸は引き上げ戸より明るいと。それはそうかもしれない。

高い天井は冬は寒いし、暗くてだめだと。今は無闇と明るいことを嫌う。それに高い天井は意外に好まれている。

造作は、とにかく作っておけば見て楽しいしどこかで役に立てばいいのだ、と。これは今も同じかな。

夕餉は、ジャガイモ・大根・ソーセージの煮物、焼売、味噌汁の残り、玄米ご飯、赤ワイン。

手描きのポスターの瞳を見て、ははぁと思った。

頑なな目、怒りをたたえた眼差し。

結局のところ、10年を経て宮崎駿さんを突き動かしたのは、この瞳だったのだ。原作も脚本も監督が務める。公開は来年7月14日。