長い商売

 

 

 

 

 

 

 

雨、のち晴れ間。12度。

7時に起きる。

朝餉は、蜂蜜とヨーグルトをかけたバナナ、ミートローフと目玉焼き、味噌汁(大根・人参・ネギ・小松菜・油揚げ・豆腐)、バターとブルーベリーのトースト、アールグレイ。食後にコーヒー。

花梨材で作ったカリモクの古い椅子が届く。本花梨は伐採規制が厳しくなって手に入れるのが難しい。カリモクのビベンテも昔は花梨で椅子を作っていた(今はウォールナットを使っているらしい)。椅子裏の名版によれば、’00年9月の刻印があるから最後期の製造かもしれない。

求めたビベンテは傷がそこそこあった。ずっしり重くて稠密な木材の感じが伝わってくる。倉庫で眠っていただろう花梨の椅子は芯まで凍えて冷たい。温もりを取り戻すのにどれくらいかかるだろう。

長浜の美容院へ。いつもより短くしたツーブロック。いっそ逆立ててみようかとよぎったけれど。

妻からのメッセージに、ビニール袋にいっぱいの人参の写真。ワケありとはいえ170円とは……。

昼餉は、小豆餡を添えた餅を2個。

クナイプのハンドクリームは去年までたいていのドラッグストアにあったものだが、今年は見かけない。もともと見切りが早いらしい。そんなだからストアの扱いも極端に見える。グーテナハトが切れたのに買えないでいる。

代打で選んだのが黒バラ本舗の椿オイルクリームだ。こちらは無臭でそっけないのだが、来年90周年のメーカーが作り続けたクリームだ。今ふうの即効性は求むべくもないと思うけれど、欲しいのはそういうことじゃない。

クナイプは、120年くらい前にドイツのクナイプ神父が創始している。作り続けるという点では同じかもしれない。だが、日本での商売は頭の切れそうなビジネススクール出が取り仕切っているような感じだ。クナイプさんが悲しんでいそう。

夕餉は、納豆、ジャガイモ・大根・ソーセージの煮物、焼き鮭、味噌汁の残り、玄米ご飯、佃煮、赤ワイン。

座っていて気づいたが、最近の椅子はしなう感じがどこかにある。実際はしなっていないのに、材そのものの弾性とか構造的なものが身体に伝わってくるのだろうか。

花梨はそれがない。不思議な感じだ。