自助努力ができない者たち

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

台風の雨。25度。

7時に起きる。

朝餉は、野菜とハム・カニカマの卵とじ、味噌汁(茄子・玉葱・人参・油揚げ・豆腐・ピーマン)、トースト。食後にコーヒー。

朝のうち外気は21度。書斎の窓をわずかに開けると、雨の匂いの涼しい風。夏のあいだの体の火照りに気づく。

ジャニー喜多川の性加害事件をめぐる芸能事務所の騒動で思うのは、この国のマスメディアは拠り所にできないという事実だ。強きを助け、弱きを挫く彼らの姿勢は、戦前から一貫して変わらない。第4の権力者たちに自助努力という言葉は似つかわしくない。そもそも、権力者という意識が彼らにあるとも思えない。ジャーナリズムとしての自覚がない権力者ほど始末に終えないものはない。

国民は、信ずるに足りぬ砦と歩まざるを得ない撞着を抱えている。これを悲劇と呼ばずしてなんとする。

昼餉は、牛乳プリン、ピーナッツ、コーヒー。

たまには、茨木のり子さんを。自戒を込めて。

『自分の感受性くらい』

 

ぱさぱさに乾いてゆく心を

ひとのせいにはするな

みずから水やりを怠っておいて

 

気難しくなってきたのを

友人のせいにはするな

しなやかさを失ったのはどちらなのか

 

苛立つのを

近親のせいにはするな

なにもかも下手だったのはわたくし

 

初心消えかかるのを

暮らしのせいにはするな

そもそもがひよわな志にすぎなった

 

駄目なことの一切を

時代のせいにはするな

わずかに光る尊厳の放棄

 

自分の感受性くらい

自分で守れ

ばかものよ

 

夕餉は、マカロニサラダ、茄子とピーマンの味噌炒め、味噌汁(玉葱・人参・油揚げ・シメジ・豆腐)、めんたい玄米ご飯、ウィスキー・オンザロック。