二物を与えず

 

 

 

 

 

 

晴れ。23度。

7時に起きる。

朝餉は、蜂蜜とヨーグルトをかけたバナナ、レタス・大根・ブロッコリー・茹で卵、味噌汁(人参・玉葱・キャベツ・油揚げ)、トースト、ほうじ茶。食後にコーヒー。

妻はクワイアの練習に。夜に戻る。

口座開設の手続きを。オンラインでできる新興の銀行と昔からの銀行を1行ずつ新たに選ぶ。社会人になってからずっと使ってきた都市銀行は、預金を移して口座を閉じるつもりだ。

クレジットカードもずっと使ってきたのを解約する。年会費のかからないカードを新規に。都市銀行はともかく、使ってきたクレジットカードはしっかりしたサービスが売りで、電話での応対が爽やかで気持ち良かった。詰まるところ、マニュアルがないのだ。コンシェルジュの力量がそのままサービスになっている。古き良き時代そのままで。

 

――解約することになって、ごめんなさいね。

 

図らずもそんな言葉が出てしまう。互いの健康を祈って電話を切った。そんな顧客窓口がほかにも残っているだろうか。

昼餉は、花林糖、菓子パン、豆乳。

ハリオのV60用のドリップペーパーはなかなか巡り会えない。ダメもとでさまざまな店をのぞく。最近ではがっかりをとおり越して、よしよしと得心したりする。なんだか、よくわからない。

ところが、まさかことんなところに、というホームセンターに並んでいるではないか。我が家のすぐそば。まさに、灯台下暗しで、見つけた瞬間にどこかで気落ちしている。

V60のドリッパーは三角錐を逆さまにして、頂点を真横にスパッと切り落としたカタチ。なので、想像の倍くらいの速さで湯が落ちていく。細挽き寄りの中挽きでも、4杯分が2分とかからなかったりする。粒度と湯を落とす加減がシビアなのだが、それがなにしろ愉しい。

シビアであるほどに、僕はどこか大雑把になっていく。

酒を求める。WhiteHorseの『Fine Old』。

夕餉は、イワシフライ、赤飯とシャケのおにぎり、ウィスキー・オンザロック。食後にコーヒー。