距離感、あるいはstone

 

 

 

 

 

 

雨、のち晴れ。21度。

7時に起きる。

妻の作った朝餉は、卵と野菜いっぱいのガレット、紅茶。食後にコーヒー、クッキー。

このアパートは通勤・通学路に面していて、朝は早くから窓のすぐ外を人が通っていく。アパートの壁がほとんど歩道横なのだ。いつまで経っても、この距離感には慣れそうにない。

義母の家からそう遠くないところを新幹線が走り抜けていくことの方がはるかに事も無げに思える。新幹線の通過音や振動も、最初に米原に来た頃は驚いたけれど、いつのまにか呼吸することと同じくらい暮らしに埋没してしまった。

このアパートの外界との距離感をそうしてはならない――そうなったら、僕らは敗北したことになる――なんに対して負けたのかは不明だが。

日本語エディタ『stone』がバージョンアップしてVer.1.2になった。Appleシリコン搭載のMacをカバーし、原稿用紙モードを備えた(原稿用紙を模すのは、純粋な敗北と思うが……)。それから、僕が気づかないような不具合もいくつか直しているらしい。

前回の改訂から間延びしてしまったけれど、如才ナシ外連味ナシの日本語エディタを作ろうというプロジェクトはまだ生き続けている。慶事である(もっとも、原稿用紙を模すよりタイプライターモードを実装することの方がはるかに大事だと思うけれど)。

『Ulysses』を使っていると、日本語の漢字候補表示とか変換の学習機能とかのmacOSに備わっている処理モジュールにUlyssesがちゃんと接続していないことがわかる。stoneではそこが機能していて、提供されている環境にプログラムがアクセスしているという実感がある。当たり前のことなのに、たとえようもなく素晴らしいことに思える。

夕餉は、味噌汁(ナメコ・ネギ・油揚げ・豆腐・人参・玉葱)、厚揚げと竹輪・シメジ・玉葱・小松菜の卵とじ丼、ウィスキー・オンザロック。食後にコーヒー、クッキー。

自由主義国からウクライナへの軍事支援の規模が大きくなっている。使い切れるのかと思うくらいだが、ロシア軍に投下されるそれらの弾薬なり武器はそれなりの戦果を挙げているらしい。プーチンは、国内向けに戦果を見せなければ引っ込みがつかないところへ来つつある。東部2州の制圧が、その戦果として相応しいのか。戦勝記念日にそれはわかる。