旅立つとき

 

晴れたり曇ったり。10度。寒気が近づいている。

7時に起きる。

朝餉は、大根・さつま揚げ・人参・生姜のとろみ煮、カジキの竜田揚げの残り、味噌汁(大根・人参・ほうれん草・油揚げ・豆腐・エノキ)、トースト。食後にコーヒー。

窓枠の塗装が剥げかかったところにペンキを試し塗り。色が微妙に違うのだが……

ペーパードリッパーを使った美味しいコーヒーの淹れ方——

この類いのテキストや動画は、ほぼ間違いなく受け売りだ。そして、ほぼ間違いなく、その淹れ方では美味しいコーヒーは飲めない。

常識のように語られている99.99%は、疑ってかかった方がいいという象徴だ。受け売りすることで、それは動かし難いものになっていく。

さしたる理屈もなく禁じられている、そんな物事を試しにやってみると、常識が必ずしも合目的的ではないことがわかってくる。

昼餉は、妻が焼いたホットケーキ、紅茶。

0.01%は、異端である。そこが大事なところだ。

そこで語られていることは、自分が異端であることを承知している。それでも語るワケがあることを自覚している。

ペーパードリップの世界では、面白いことが起きている。世界大会で優勝した日本人のバリスタが、淹れ方を動画にしているのだ。説明が合目的的なのだが、なにしろ常識の正反対のようなことを語っている。

狐につままれたような気になる。

コーヒー粉にとって、湯との望ましい邂逅とはどんな状態なのか——やがて、一人ひとりが考えるようになる。そこから、仮説を立ててスタイル探しに旅立つ人が出てくる。

そこが異端の面白さだと思う。

やがて巡り会う美味さは、少なくとも、常識から得られる味わいとは異なる。二度と戻れない味だったりする。

妻の作った夕餉は、大根・コーンスープ、大根・さつま揚げ・人参・生姜のとろみ煮、サバカレー、梅酒のソーダ割り。食後に焙じ茶。

 

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