振り向かないように

 

曇り。30度。

7時に起きる。

朝餉は、キュウリの一夜漬け、レタス・パプリカ・玉葱・トマトのサラダ、ハムと目玉焼き、味噌汁(人参、玉葱、小松菜、豆腐)、トースト、豆乳、麦茶。

アオダイショウと対峙して以来、ごくたまに、なにかの気配を感じるのだ。それは小さなクモとなって姿をあらわすこともある。それはまだいいほうだ。目に見えるのだから。

気配だけで、でもそれは、ヒリヒリするような存在を告げている。そういう時が増えたように思う。なにかが居るなら、それはそれでいい。僕だって、その一部なのだから。そう思おうとして、そう思える日はまだいい。

部屋のどこかで、ごそっと音がする。物の動く音とか落ちる音。それだって、古い家にはよくあることだ。気にしない、気にしない。

そうやって暮らしていて、ある日、振り返ったら見知らぬ男がいた。

そういう想像はあまり愉快ではない。そうやって、あらぬことを呼び寄せてしまう。もっと愉快ではない想像を重ねていると、奥の部屋のあたりでごそっと音がする。

昼餉は、マクドナルドで月見パイ、フレンチフライ、バニラシェイク。

鹿の子のポロシャツを求めた。夏の終わりで、半額以下になっている。買ってきてタグを見たら、コットンとポリエステルの混紡だった。特殊な織りで、裏地はすべすべして肌触りがいい。

そのぶん、手持ちから白いポロシャツを1枚、整理した。イングランド製のコットン100パーセント。独特の風合いで、触ればいいものだとすぐわかる。丈が長くて、左胸に黒いエンブレムが垢抜けない。

このトレード、どこか腑に落ちない。

夕餉は、ざる蕎麦、麦茶。

 

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