彼とを隔てて流れる川

 

 

晴れ。8度。明け方に雪が舞ったらしい。
7時に起きる。
身支度して妻とバイクを漕いで健康福祉センターへ。今年の人間ドックは半年遅れ。午前中に終わってフードコートでご飯。妻は石焼ビビンバ、ボクは醤油ラーメンと半チャーハン。食後にコーヒー、紅茶、チュロス。水をたくさん飲む。バリウムが出る。
久しぶりの新刊書店。先ごろ物故された谷川俊太郎さんの詩集やエッセイがたくさん並んでいる。手にとってパラパラと。あるときから、彼の詩がおなじことをちょっとずつ角度を変えてとらえているように読めて、それがずっと続いていることに戸惑う。店頭でバラパラしているときにもそれははっきりあって、ボクは間違っていることをなにが間違っているのかわからないまま突きつけられている、そんな逃げ出したいような気分を味わう。谷川さんがボクに遺していったのは、戸惑いなんだとおもう。
ならば、それもいい。ボクはちょっとぞんざいに本を棚に戻す。一人の詩人のさまざまな詩集がいつになく並んだ棚。それもなんだか戸惑いの一部だ。谷川さんの詩集はちょっと鄙びた古書店のカビ臭い棚にかろうじて背表紙が残っていてほしい。そこには限りない想いでなにかが綴られているはずだ。それをボクは想像しながら、決してその本を手には取らない。
谷川さんとボクのあいだに流れている川には、そういう距離がある。果てしないようで、どこか懐かしい音がする。流れているのは、水なのだろうか。
遅い昼餉をかねた夕餉は、納豆、水餃子・白菜・大根・ラーメンの醤油味鍋、玄米ご飯。食後にコーヒー、ロールケーキ。