本もリペア

 

 

 

 

 

 

 

 

 

晴れ。17度。

7時に起きる。

朝餉は、蜂蜜とヨーグルトをかけたりんごとバナナ、キャベツ・ブロッコリー・ひよこ豆・カニカマ・ゴーダチーズのサラダ、味噌汁(さつま芋・キャベツ・玉葱・人参・ネギ・小松菜・油揚げ・豆腐)、ハムと卵のトーストサンドイッチ、アールグレイ。

LINN Japanからリペアの終わったDSMが送られてきた。作業は半日とかからなかったようだ。

工場から出荷される直前の、まっさらな状態になったDSMをオンラインに再登録して、さまざまな設定をやり直す。それからくだんのエラーに見舞われた最新のファームウェアをダウンロードした。おそるおそるのインストール。

コンプリートの表示までが長く感じられる。Spotifyにつなげてストリーミングを選ぶと、何事もなかったように音楽が流れはじめた。

PCと同じく、OSの上でアプリが動いているなんの変哲もないデジタルデバイスなのに(あくまで建て付けという意味でだけれど)、リカバリーツールが公開されていないという一点だけが特殊なわけで、その心細さを味わった(リカバリーくらい任せてくれてもいいのでは?)。

わずか数日の空白。音楽欠乏症になる己れの心理状態もわかった。どう転んでも、MacBook Airのスピーカーでは物足りない。それにも気付けた。

なんだかんだDSMがそばにあったこの10年のことを思う。

昼餉は、お餅を焼いて磯部巻き、白湯。

古書が届く。ジョルジュ=ヴィクトール・ルグロ著、橋本大三郎訳『ファーブル伝(原題:La vie de J.-H.Fabre, Naturaliste)』(集英社)。届いた本は古書店の説明のとおり、小口に傷がついている。ハードカバーの角の歪みを直そうにも、立派な厚紙の装丁はびくともしない。ラジオペンチで挟んで伸ばしてもとに戻した。

本文は読まれた形跡がない。想像するに、新刊の搬送のときに付いた傷かと思う。

妻の作った夕餉は、納豆、白菜・シメジ・鳥肉団子・人参・蓮根のレモン塩鍋、玄米ごはん、〆に雑炊、赤ワイン。食後にかりんとう、コーヒー。

銀座のオーセンティックなバーに部下と訪れたとき、その暗闇で音楽を奏でていたオーディオシステムがLINNだった。スコットランドのグラスゴーに本社を置くメーカーが最初に作ったのはレコードプレーヤー『SONDEK LP12』だ。それは今も作られている(外観はほとんど変わらないが、中身は別物といっていいほど改良が加えられている)。

アナログレコードか、さもなくばストリームか。音楽に触れるに際して、LINNは二つのアプローチを提供しているが、どちらも独特の考え方に基づいている。

ハードウェアメーカーであるにもかかわらずレーベルも持っていて、クラシックとジャズを中心にプロデュースもしている。

音楽の捉え方においては、孤高のメーカーだと思う。