ボロボロまで履いたシューズたち

 

 

 

 

 

 

 

 

晴れ。21度。

7時に起きる。

朝餉は、ヨーグルトをかけたバナナ、味噌汁(カボチャ・大根・人参・油揚げ・豆腐・ネギ)、ハムと卵焼きをはさんだトースト。食後にコーヒー。

妻は、クワイヤの稽古やシニアチームの面倒見へ。夜遅くに帰る。

理想を追い求めてこれも違うあれも違うと、満足に履いてやることもなく、次々と新しいのを買っているうちに溜まってしまったランニングシューズを、リタイアしてからこちら、引っ張り出してきては順に履き潰してきた。

10年以上も箱に入れたままにしておくと、貼り合わせている接着剤が劣化してソールが剥離したり、ソールのゴムが変質して500キロくらいしか走っていないのに、すり減って穴が開いたりする。ある日、ソックスが汚れていることに気づいて靴底を見る。そんなことを繰り返してきた。そうこうしているうち、札幌や米原に置いてあるぶんも含めて数足を残すところまできた。

いま履いているミズノのウェーブスペーサーGL-J2は、調べてみると、発売がちょうど10年前だ。当時の同社の最高峰モデルだったと思う。ゴムタイヤで作ったタラウマラ族のサンダルを思わせる薄っぺらいソールは、時流とは真逆の感じがする。とても走りやすいのだけれど。

ウェーブスペーサーを履き潰したら、手持ちはいよいよ底をつく。それがちょっと哀しい。

履き潰してわかってきたこと――シューズはどれもしっかりしており、とくに僕のような鈍足ランナーにとっては、いちいち文句を言えた筋合いではないということ。血豆ができるようなナイキのインソールはさすがに困るけれど、そうでなければどんなシューズも寿命をまっとうするまでちゃんと走れるし、過不足ないのだった。

なんだか気の抜けた結論である。

ジョギング、10.11キロメートル。

雪虫のような、ちょっと白いっぽいユスリカが行く手を阻む。

一人の夕餉は、天ぷらそば、おにぎり、ウィスキー・オンザロック、歌舞伎揚。