二人の力士

 

 

 

 

 

 

晴れ、のち雨。29度。

7時に起きる。

朝餉は、ハムと目玉焼き、バタートースト、リンゴジャムとヨーグルトをかけたバナナ、豆乳、コーヒー。

BSを相撲中継に合わせたら、東の幕下15枚目で大イチョウを結っていない朝乃山の立合いを迎えたところだった。2時をすこし回ったばかりの両国は観客もまばら。

朝乃山は、そこまで這い上がってきたのだ。

相手は坊主頭の子どものような力士だった。まだ髷も結えない番付らしい。

あっという間に西の土俵際へ追い込まれた若者は、朝乃山が体を被せていくと、弓なりに体をのけ反らせ、しばし耐えてみせた。のけぞったまま倒れていくときの柔らかい体が残像となった。

幕下で全勝しても、朝乃山が幕内に戻るのはまだ先のことだ。コロナ禍で女の子のいる店に酒を飲みに行った。相撲協会が禁じていたことだった。朝乃山が正直に告白したところで、今の位は変わらなかったろう。

大関を張っていた頃より朝乃山の体はぶよついて見える。そこまで体を重くしないほうが彼の相撲にはふさわしいのに。

4時間ほど経って、今度はキッチンからテレビを見たら、横綱が平幕の飛猿に負けたところだった。先々場所あたりから照ノ富士の膝は悲鳴をあげているように見える。優勝を逃した先場所はいよいよ悪そうだった。飛猿には失礼かもしれないが、今日の負け方はよほどのことだと思う。

夕餉は、キャベツの千切りを添えた鶏胸肉の唐揚げ、味噌汁(玉葱・人参・小松菜・油揚・豆腐)、玄米ご飯、ウィスキー・オンザロック。食後にコーヒー、花林糖。

数日前の中秋の名月あたりから夜風に秋が濃くなって、眠りが深くなっていく。