ほど遠いということ

 

 

 

 

 

 

 

晴れ。20度。

8時に起きる。

コーヒー。

朝餉は、カボチャのいとこ煮、大根・厚揚げ・人参・竹輪の煮物、イワシの梅煮、味噌汁(二十日大根・人参・シメジ・油揚げ・豆腐)、玄米ご飯。柿。

NHKの将棋と囲碁トーナメント。郷田真隆9段が渡辺明名人を99手で下す。中盤の攻防に見応えあり。筋に入った、と渡辺名人が感想を述べたとおり、郷田さんの打ち筋が光った。羽生善治9段の解説は一味違う。それが強さを物語っているのに、彼は無冠になって久しい。強さと勝負勘とは別物らしい。

妻は彦根のカフェへ。マスターに採れた柿をおすそ分け。

ジョギング、7.80キロメートル。

夕餉は、おでん、玄米ご飯、ウイスキーオンザロック。食後に妻の点てた抹茶二服、小豆団子。

暮らしの大部分は、暮らしの備えや整えのために費やすことに割かれる。都会ではそれらは金を払うことで不可視化されるが、田舎では自分でやることになる。備えや整えは先人の知恵の集大成なので、そこを知らないと暮らしのもっとも大事なことに気づかずじまいになる。核家族化によって知恵の分断が起き、いつの間にか社会は大きく変質した。

 祭りは、そうした知恵の伝承を可視化するために地域が作り上げたシステムだが、担い手が減ってしまっている。便利を目指して、便利とはほど遠い暮らしになる。知恵は時間のかかることが多いが、そのぶん心に落ち着きのようなものをもたらしてくれる。知恵が付いてきたという充溢感は、ヒトが人らしさへ近接する手助けになる。

 家づくりを考えていると、当たり前だったことが現代ではセールストークに織り込まれていることに気づく。

当たり前が、特徴として語られる時代。

遠くまで来てしまったと思う。

 

 

 

 

 

 

 

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