駆使してくれ

 

 

 

雨、のち晴れ。29度。

6時に起きる。

冷たいほうじ茶。アイスコーヒー。

台風8号が太平洋上を東北へ。

オリンピック種目のサーフィンが荒れる房総の海で開催されている。

波はその都度の波。そこに公平も不公平もない。たまたまに任せて、来た波に乗る彼らの姿がいい。大波に揉まれて、体力を使い果たして、運も不運も受け入れて。

もみくちゃにされ、ボードが体に当たり、それでも彼らは取り憑かれたように挑む。

昼餉は、リンゴジャムの全粒粉パン、シリアル、アイスコーヒー。

オリンピックの良さは、さまざまなスポーツを通じて人の本来の姿が見られるところにある。

互いを讃え合う、その空間を作り上げるのは、選手に許される最上の時間かと思う。

勝った、と喜ぶ。その時の敗者の姿が見たい。喜びを爆発させた勝者が、己に戻って、次にどこを見るのか。何を気遣うのか。

カメラは、そういう姿を追うべきだし、絶叫しがちのアナウンサーは、ただ見守って欲しい。ただただ、そういう姿を固唾を飲んで見守りたい。

カメラの持っている力を、見せつけてほしい。流れる汗とか、歪む顔とか、泥とか血とか、叫ぶ口とか、煮えたぎる瞳とか。

そんな時間を静かに共有したい。この国の人々は、勝った負けたばかりだ。

互いを讃え合う人々がそこにいるというのに。

その姿を静かに味わう、そんな時間を奪わないでほしい。

夕餉は、冷奴、トマト・ツナ・キュウリのサラダ、ざる蕎麦、赤ワイン、冷たいほうじ茶、アイスコーヒー。

妻とビデオ会議。