ウエルベック的

 

曇り、のち雨。25度。

7時に起きる。

朝餉は、抜き。コーヒー。

畑地を貸しているご近所さんから、収穫の玉葱とジャガイモをいただく。

 

ミシェル・ウエルベック著『服従』より抜粋——

このような盲目は歴史的には新しくはない。同様の事例は、「ヒトラーは最終的には理性に立ち返るだろう」と揃って思い込んでいた一九三〇年代の知識人や政治家、ジャーナリストたちにも見られるだろう。既存の社会制度の中で生き、それを享受してきた人間にとって、そのシステムに期待するものが何もなかった者たちが、格別恐れもせずにその破壊を試みる可能性を想像することは不可能なのだ。

 

偏見に満ちた確信でもって言うのだが、フランス人はおしなべてナイーブに見える。社会民主主義をどこかでちゃんと信じているフシがあるし、王制を転覆したという歴史を自負しているらしいし、神など信じないと誇示して憚らないうえに、なんだかんだいって最後にセックスを語らずには済ませられない——

なんてナイーブなんだ、と思ってしまう。問題があるのは僕のほうかもしれないが。

昼餉は、冷奴、唐揚げの残り、妻の作った焼きそば、麦茶、コーヒー。昨夜から18時間経っての食事。

フランス人には、ジャポニストが多い。シノワズリーと見境のつかない欧州にあっては、一見すると正統なジャポニスムに見える(正統なのはイギリス人をおいてない。正統を問うのはいかにもヘンだし、それはイギリス人がいちばんわかっているので、彼らはちゃんと隠している)。

フランス人の気質が日本人に近いというのは早合点で、多くの場合、彼らの好奇心をくすぐっているだけだと思う。

彼らには、そういう自覚が希薄だ。そこがフランス人らしい。

夕餉は、納豆、人参・玉葱・ジャガイモ・竹輪のかき揚げ、味噌汁(人参・玉葱・エノキ・油揚げ・豆腐・ネギ)、ご飯、赤ワイン。食後にわらび餅、麦茶。

 

 

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