コイルと軸受け

 

おおむね雨。23度。肌寒いくらい。

7時に起きる。

朝餉は、妻の作ったヨーグルト・蜂蜜・バナナのジュース、僕は蜂蜜のトーストも、コーヒー。

前夜の食事から16時間はカロリーのあるものを食べない。昼食と夕食だけ。朝のジュースも明日からは抜きたいと妻。胃を休ませて、蓄積された身体中の余剰を使わせる。身体に覚えさせたいのだと。

特別なことはしない——僕が心がけているのはそれくらいだ。16時間の絶食は、ちょっと特別に寄っている。でも、少しずつ試してみようと思う。

昼餉は、高野豆腐の煮物、トマトソースのパスタ、麦茶。

日本の家電製品はもっと頑丈だったと妻が言う。今は、いつ壊れてもおかしくないと。

そうかもしれないと答えて、でも僕は違うことを考える。米国では粗悪品の代名詞だった時代が続いて、少しずつ汚名をすすいでいったと思ったら、もう桧舞台には立っていなかった。

その間の早かったこと。あの開発と販売の狂騒は、二度と来ないだろう。

出はじめたばかりの洗濯機はひどいものだった。今だから、そのひどさがわかる。ゴムで巻かれた2本の棒のあいだに濡れた衣服を挟んで絞っていた。ありがたい仕掛けだったが、そんなものはすぐガタがきた。今の最新機能は、あの2本のゴム巻き棒と変わらない。

狂騒の渦中は、もうこの国にはない。目眩しのような最新機能も多くが取り去られた。

昔も今も、つまるところモーターなのだと思う。モーターさえ頑丈なら、なんとかなる。

妻も、そういうことを言いたいのだと思う。

10年も壊れないと、良くも悪しくも、関心は薄れていくものだ。

夕餉は、冷奴、春巻き、味噌汁(玉葱・人参・エノキ・油揚げ・豆腐・湯葉・ネギ)、天津丼、赤ワイン。

Appleは、OS群のパブリックベータ・プログラムを更新して、それぞれβ3をリリースした。

妻から早めの誕生日祝い。広島の日本酒。当日は向こうとこっちに離ればなれだ。