わずかな気配

 

晴れ。12度。

7時に起きる。

朝餉は、だし巻き卵、野菜とウィンナーソーセージの具沢山のコンソメスープ、トースト、りんごとバナナのヨーグルト掛け。食後にコーヒー。

NHKの将棋と囲碁トーナメント。羽生善治9段が渡辺明名人に攻め勝つ。羽生さんは、手順で勝ちを引き寄せた。

囲碁は、山下敬吾9段が上野愛咲美・女流最強位に中押し勝ち。上野さんは、序盤のミスをカバーしようとして果敢に攻めたけれど。

羽生さんも山下さんも、恬淡としているように見えた。行き着いた先の、勝負師の味わい。歳を重ねただけでは滲み出てこない苦渋さえあって、どこか切ない。

見え隠れするスパイシーな後悔。若者にはただ謎でしかない。だが、ちゃんと伝わっていく。若者には、それがわからない。

勝負師は、そんなことさえ武器にする。

昼餉は、クッキー、コーヒー。

猫や犬、野球の妖精、野鳥、熊、仏像、ロボット。その塑像やレリーフが、書斎の棚や机、壁を住処にしている。

長い時間をかけてその場所に辿り着いた者たち。

いつからか、生き物の痕跡をそばに置くようになった。

痕跡なりに生きている。ひとつとして同じ風合いはないのに、どれもが似ている。

それは、生き物ということの分母かと思う。

生き物とは、かくも漲っているものかと平伏したくなる。

夕餉は、大根とカボチャ・ブロッコリーの茎の煮物、豚バラ肉の肉どうふ、焼き鮭、味噌汁(大根・人参・小松菜・豆腐・揚げ・大根の葉)、ご飯。食後に焙じ茶。

 

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