単なる素養ではない

 

曇り、のち雨。15度。

8時に起きる。

朝餉は、グリーンレタス・大根・梅漬け・竹輪・カニカマのサラダ、ハムと目玉焼き、味噌汁(人参・カボチャ・玉葱・レタス・豆腐)、トースト、ずんだ餅、アールグレイ。食後にコーヒー。

伊東屋の社長さんが紹介するドイツの文房具事情のテレビ番組によれば、彼の地では子どもの頃から万年筆を握らせる。手紙を書かせたりして、綴り方を教える。

彼らには、書くことについて、揺るぎない確信がある。何物にも替えがたいと思っている。驚くべきことに、学年ごとに万年筆が代わっていく。

その行き着く先には、分厚く堆積した万年筆文化が待っている。

子どもまで囲い込もうとするなんて、と勘違いしていた僕としては、ただただ感心するばかりだった。

彼の地の文具の意匠を見ていると、この国を文房具大国と呼ぶのが気恥ずかしくなる。文房四宝の歴史はそこそこあるが、それ以外はこの百年そこらのことだ。

昼餉は、妻が作った焼きそば。

たとえば、良い楽器職人が良い音楽を支えているような、切り離せない関係が知らず知らずのうちに切れかかっていることがある。デジタルの興隆によって、そういう切断が取り返しのつかないところまで来ている。

いったん切れたものは、それきりのこともあるし、誰かが再興することもある。その運不運について、僕は語る術がない。まったくの偶然に見えるからだ。

良いものは、客が放っておかない。だが、いざとなると、放っておかれることのなんと多いことだろう。

当たり前のことだが、運不運は、どこまでいっても運不運なのだと思う。

彼の地では、いわゆるマイスターの制度を国家が護っている。技能に対するドイツ人の確信ほど見習うべきものはない。

夕餉は、冷奴、ポテトサラダ、サバの塩焼き、味噌汁(人参・玉葱・グリーンレタス・さつま芋・豆腐)、玄米ご飯。食後に抹茶。

Appleは、OS群のパブリックベータ・プログラムを更新してリリースした。数字が一足飛びになっている。iOSは13.4.5に。

それはそうと、伊東屋の社長さんは、伊藤さんなのだった。

絵心のある方で、それが社業の行く末に幸を運びますようにと、祈らずにいられない。

 

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