sin to tell a lie

曇り。7度。
6時に起きる。
朝餉は、さつま揚げと野菜の卵とじ、みそ汁(大根、人参、カボチャ、玉ねぎ、豆腐、ネギ、エノキ)、トースト、ミルク、林檎。
女房の出勤日で弁当を。
歳を取るにつれ人は寡黙になる。もう嘘はつきたくないと強く思うからだ。口を閉じているかぎり不安はない。
だが、無言でいることの嘘はどうしようもない。
ごくたまに、糊塗しないでいることが嘘を招き寄せることだってある。嘘を言うべきなのに、その沈黙が真実を遠ざけることもある。どちらも、図らずもそうなる。
人が寡黙になるのは、そういうことも甘んじて受け入れるという覚悟の表明だといいのだが。
嘘はいけない、と教わる。そのこと自体が嘘だと気づくのはいつ頃だろう。
人を傷つけるのは、己が正直でいようと思うときに限ってだと悟ることもある。人を傷つけてなお己の正直を守る。そのこと自体が大きな嘘の構図になっている。人はそれに耐えられるだろうか。
昼餉は、弁当おかずの残り、トースト、ミルク、白湯。
義姉が訪う。女房のことなどとりとめなく話す。
人は嘘に敏感だ。良かれと思ってついた嘘はだいたいバレる。だからいいのだ。嘘は嘘として働く場所がいつも用意されている。
夕餉は、アジフライ、切り干し大根煮、卯の花煮、常夜鍋、ご飯、赤ワイン。食後に抹茶二服と羽二重餅