見たこともない景色のために

 

おおむね晴れ。17度。

7時に起きる。

朝餉は、りんご、キャベツとパプリカ・ハムのサラダ、クリームシチューの残り、フレンチトースト、アールグレイ。食後にコーヒー。

『駅ピアノ』というドキュメンタリーが好きだ。ごくたまに空港の時もある。公共の場所に置かれたピアノを、立ち寄った人々が弾く。ただそれだけなのだが、見入ってしまう。

一曲弾いて、それぞれの人生、訪れたわけ、職業やらピアノ、音楽のことなどを語る。歌う二人もいれば、飛び入りで打楽器を合わせる人もいる。拍手する聴衆もいれば、声をかける人もいたりする。老若男女、移民もいれば、旅行者もいる。

何気ない光景が、とても愛おしい。なぜなのだろうと考えつつ。答えが見つからない。

昼餉は、ケーキの残り、紅茶。

NHKの囲碁トーナメント。六浦雄太七段が謝依旻六段の中央の大石を奪って中押し勝ち。

女房と夕方の街を散歩。郵便局で投函したり。

夕餉は、キュウリとカニカマの酢の物、大根と厚揚げ・小松菜の煮物、サバの味噌煮、味噌汁(人参・玉葱・豆腐・エノキ・ナメコ)、ご飯、ほうじ茶。コーヒーとクッキー。

自分一人では充足しないのだと思う。誰かに聴いてもらう。誰かに見てもらう。誰かに読んでもらう――充足は、そこから生まれるような気がする。僕らは、五感に訴えることで、一人ではたどり着けないことを拡張している。拡張する過程が目的で、五感はそのための移動手段なのかもしれない。