わかりにくいわかりやすさ

 

晴れ。32度。

7時に起きる。

朝餉は、バナナ、キャベツ・パプリカ・竹輪・コーンのサラダ、味噌汁(人参、小松菜、豆腐、トロロ)、ハムと目玉焼き、ミルク、麦茶。食後にアイスコーヒー。

朝から、東京オリンピック代表選考の男女マラソン。女子優勝の前田穂南さんのフォームは、誰もが憧れるだろう。どこにも余分な力が入っていない、なめらかで、摩擦抵抗の低いバネが体を引き絞り、前へ押し出している。アフリカ人選手と変わらないフォームを身につけている日本人は彼女がはじめてだと思う。

NHKの囲碁トーナメント。

昼餉は抜き。

思考は、ヒトが走る姿から開ける。前田選手を見ていて、そんなことを考えていた。みずからが走っているとき、思考は遮断され、白い紙がヒラヒラ舞うだけなのに。

彼女は、ふくらはぎに筋肉らしきものが見当たらない。太ももにも、上腕にも申し訳程度なのだ。実際にはちゃんとあるはずのものが、なかなか見えない。バネは、体の奥深くでどんな動きをしているのだろう。

ゴールテープを切った彼女に、優勝者の晴れがましさはなかった。ほとほと疲れた。そんな風情でやっと歩いているようだった。インタビューにも座ったままで、メディアによれば、その足で病院へ行ったという。脱水症状が出ていたらしい。己の体を使い切った。そこまで出し切れるということに、日々のプラクティスの精度が想像できた。高校時代は、補欠とか控えだったという。マラソンという競技の、いまだにわからない部分を、ものすごくわかりやすい形で見せられたような気がする。どこがわかりやすかったのか、それがわからないところが面白い。

夕餉は、冷奴、焼きそば、麦茶。食後にアイスチョコバー、アイスクリーム。

 

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