登れば汗が流れる

 

晴れ。17度。

8時に起きる。

朝餉は、ポテトサラダ、卯の花煮、味噌汁(大根、人参、カボチャ、豆腐、ネギ、えのき)、トースト、アールグレイ。

女房と桜めぐり。佐和山へ登って彦根城を見下ろす。荒神山、芹川界隈、雨壺山、彦根港と回った。

昼餉は、おにぎりとチョコパン、コーヒー。

佐和山は石田三成の居城があった230メートルほどの山で、彦根城の向こうには荒神山、琵琶湖の先に比叡の山々を望む。麓の龍潭寺が所有する山で、勾配はきついものの15分もあれば登れる。五層の天守があったとされる山頂は猫の額と言いたくなる狭さで、佐和山の木で作ったであろう城は、果たして城の構えをしていたものか。

彼の短歌はどれもくどくて、その人柄が滲むものばかりだが、辞世の句も駄目押しのようなものだ。

 

筑摩江や 芦間に灯すかがり火と ともに消えゆく 我が身なりけり

 

辞世ですと念には念の入れようで、天下分け目の事態を招いてしまったのはこのあたりの感覚に見て取れる。

その点、彼が仕えた男は違うのだ。

 

露と落ち 露と消えにし我が身かな 浪速のことは 夢のまた夢

 

さっぱりした気分が最後にあふれる。この男が愛されキャラだったことは想像に難くない。どこか媚とか諂いも見え隠れする。卑しいとまではいかないが、ギリギリのところで踏みとどまっている。

夕餉は、卯の花煮、肉団子、味噌汁(大根、人参、カボチャ、えのき、豆腐、ネギ)、鳥の親子丼、コーヒー、女房が作った粒あんと牛乳寒天。

山頂の桜の根元に小さな株が育っている。そのうちのいちばん小さいのをいただいてきた。龍潭寺の門を出ると、猿たちがたむろしている。人を見ても驚くふうでもない。そのうち、僕らが脇へ押しやられるやもしれない。

 

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