おおむね晴れ。16度。
6時過ぎに起きる。
朝餉は、バナナ、レタスときゅうり、ベーコン、目玉焼き、味噌汁(大根、玉ねぎ、カボチャ、小松菜、ネギ)、トースト、フルーツティ。
女房はクワイアの打ち合わせへ。
居間のソファに毛布にくるまっていると、肺のあたりでゴボゴボいっているような。女房はすぐ病院へ行けという。二時間待って五分の診療で何がわかるというのだ。四六時中付き合っている己がいちばん知っていると啖呵の一つも切りたいところですが。
昼餉は、ミルクと食パン。
エマニュエル・ムレ監督のフランス映画は『Mademoiselle de Joncquières(邦題:令嬢ジョンキエール -愛と復讐の果てに-)』。手練手管のプレイボーイ貴族に傷つけられた未亡人の物語。その復讐劇は、最後の最後にちょっとした味わいを残して終わる。企てた未亡人とその友人の会話が、幸不幸の機微を浮き彫りにする。舞台を十七世紀の貴族社会に求めることで、鷹揚な雰囲気のうちに色恋沙汰が立ち上がってくる。せせこましい現代ではこうはゆくまい。『男と女』を観れば、そのことはすぐにわかる(もっとも、『男と女』はすべての恋愛映画の白眉だが)。最後の友人のセリフがなければ、この映画は凡庸に終わっただろう。さすがフランス映画と膝を打つ。
娼婦役のアリス・イザーズの美しさは、印象派の絵画のよう。
夕餉は、ツナ缶、ご飯。
女房は遅くに帰宅。手伝っているクワイアの新規事業が滑り出そうとしている。
あっけらかんと晴れた空を見ている。走りたい。その気持ちを押さえ込むように咳が出る。